3201-3250 -210202 | ナノ


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燃えるほどに鮮明な色のリボン
ふたつの鼓動がかさならない夜
片づけ忘れた恋の破片のあれこれ
三角形から逸れたいびつな矢印
たかだか皮膚がなめらかなだけで
挫くような悪があればみせてあげる
るんるん気分で壊せるだけの星の数
眩しくない朝日だったら雨のほうが上手
うたかたを極彩色にしてみたら
終焉を以ってしても限りなくのこる傷

オーロラで発券された宇宙旅行
特別な日じゃなくても甘いチョコレート
ブーケで緩やかに描いた仮初めの幸福論
柔らかになった誓いのダイヤモンド
サイダーみたいに甘くてしゅわしゅわの海辺
銀色と金色できらめきの異なるフォーク
プラネタリウムが太陽の国でもみれたらな
白髪のうつくしく光る歳月を綴じたメモリー
アムリタなら気の済むまで薄めておいた
無限の砂とは真逆に位置するエデン

恋はいやだな報われないから
鋼鐵のからだに必要不可欠な曲譜
かわりのいない代用品でいよう
君の未来をゆいいつ知るひとで在りたい
ねがいごとを燃え尽くす流星群
日曜日の朝を信じ抜くための力
いちど離れたら骨ごと棘になるといい
誰もいない君のそばから観測した天体
がたがたの符牒で示し続けたピリオド
愛だといいな救われたいから

発光する陽の変わらない輪郭
ゆびさきがかわいいから触れたいな
水菓子で肺の中を綺麗にして
眠れる夜をあげたいから魔法になりたい
すげないふりが下手な生き物
白夜なら久遠のとなりに棲んでいる
ふたりだとどうしてだかあったかいんだよ
折り鶴に宿るなら必ず届く祈りがいい
いつかなくしても辿りついてみせるから
燃やせるだけの焔で照らせるように

南天の実で撒き標した轍たち
てばなしても約束があるんだからね
限りなく透明な銀河をくれる夜さり
いつも記憶のなかで囁いていた幼い小指
失ったものばかりでも物語になるよ
さよならがいちばん響くところまで
焼きつける愛だらけの花だらけ
みつかったからだいじに育てさせて
笑んでみてよそれだけで無敵になれるから
春にはまだ遠いけれど想ってみてもいいかな

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