3101-3150 -200309 | ナノ


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雷鳴の轟かぬ凄日
やわらかくひからびた罪の殻
雌花であれば諦めきれたよ
なにせ呪いはほどけぬもので
落魄じみたひとへの挽歌
めくるめく久遠とのワルツ
枯らしてしまった庭木は褪せた
どこかの狭間で滑り落ちた匙
寂しい星ならさがさない
願えていたなら繋げていた手

迎えのこない箱庭
あたらしい夢のなかにいさせて
情ごときで狂えるならば
この身ひとつで闇夜を踊るわ
秩序にならぶ破壊のことわり
きみのものじゃない私は要らない
平等ではない死など罰だよ
まぼろしまじりのうたかた
辻褄合わせも出来やしない
彗星であればどれほどよかった

悪夢でなら纏える炎
おしえてほしいひなたがあるよ
木っ端微塵にするべき不幸
崩れたらいつか拾うから
でたらめのほうが幾らかは楽
鏡合わせの想い出たち
さいごにふさわしい記憶をあげる
嵐のそばでも息はできるよ
ほほえみで惑わしたいから騙されて
緑の眼ごと慈しむための過程

悪食じみたふたりでいい
こころの花すら惑える言霊
恋度の透けた時より綴る
やわらかな毒ならばいいよ
束ねきれない陽だまりの奥底
いつかほどける日のくる宵闇
静謐な嘘で救ってやるとも
捨ておくくらいならここが墓場
最果てでも枯れぬ花を探しておくね
精いっぱいの愛のみちすがら

祝福したがりの輪っかと翼
いくつもの道を違えたさきに
等しい呼吸ができなくても
眩しがって取りこぼしたくない
ひとりぶんの運命をふたつばかり
神よりも夜よりも美しいもの
どんなに薔薇が咲き誇っても
掬ったり救わなくてもいい孤独
ことばなくともあなたは愛だよ
こゆびで繋げなかった春を果たす旅

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