2901-2950 -170721 | ナノ


∴ 2 9 0 1 - 2 9 5 0

すべての四季をあなたと
揃いのステップは憶えているか
ならわしのようなてのひらに
身の程知らずの優しいこころ
さよならのさきを知るために
あの日の夢を巻き返してどこまでも
アスファルトの上、渇いた心臓の奥のほうで
きみの涙を知る権利がほしい
途方もなく擦り抜けようとも
生きてて笑ってくれてありがとう

聖者が纏う衣は何色
それが祈りだと知りながら
死ねるほどの愛があるか
だってこんなに美しいものと知らなかった
嘘つきたちのレースの始点
あなたがすきで泣いてしまう
酔いしれるような悲劇への依存深度
うたかたの果てはただ切ない
世界の終わる夜かもしれぬ
恋とはあやかしの薬にも似たものでして

君の強引さは苦にならない
シュガーとレモンとスパイス
矛盾のほうがまだまだリアル
なのに君は闇をみる
残骸らしき物の底で咲いていました
戯言すらも大切だった
じぶんの幸福くらい願えますので
夜露にふけて流されたい
なんでもないようなおまじないごとだってね
盾にも剣にもなれぬけれど

星座のようなロマンを秘めて
おまえの名に相応しい花をやる
哀しみに耐えかねた瞼を撫でながら
択べるほどの自由もなしに
僕の鼓動を食い破る熱
なめらかな星を呑むようにすらり
春すらも知らず眠るというの
素敵なものがないから愛のことばをください
たまにはまっすぐに寂しがってみたい
儘ならないわがままな運命に乾杯

なみだまみれな千夜の沈黙
鬱よいつかおまえを救ってやる
あがくひとにしかみえない魔法
夜明けに染まるカーテンを纏いながら
やわらかな朝のなかで眩ゆい星を赦したい
in a blissful manner
生命の節目にはあなたのことばの栞を
ひとよりながい雨宿りみたい
傷ついたぶんだけうつくしいだけ
齧りついて糧にした月日が知っている

≪ back
×
「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -