怒ると怖い
 

深夜2時…

修兵はムクリと布団から起き上がり周りを見渡すと皆寝ている状態だ、その隣にいる恋次と吉良を周りに気づかれない程度に肩を揺らして起こそうとする。

恋次は痛そうに眠たそうに起き上がりその次は吉良も起きた。何事かと二人は思ったが声を出そうとする二人に慌てて修兵はしー!と指を立てる。

「あっちの方気にならねぇか」

「あっちの方?」

修兵が指を指す向こうはあきらか女子の部屋になっており、入ってくるなと紙が貼っており、恋次と吉良は顔が真っ青になった。

「だ、だめですよ!檜佐木さん!そそっちは…」

「そうですよ!もし僕たちがそんな事したら…」

ただでは済まない事になるだろう…

「大丈夫だって、別に中に入ったりしねーよ覗くだけだからよ」

「それもアウトなんすって!!」

「んだよ、お前朽木の寝顔見たいとか思ってるんだろ」

「んな!」

「あんまりないぜー?こういうチャンス…せっかく一緒に泊まってるんだからさお前も素直になれよじゃねーと日番谷隊長に取られるぞ」

「それはそうスけど…」

日番谷という単語が出てくると少しばかり自信がないのかある意味日番谷はルキアと幼馴染で小さい頃から知っている、まるで家族のように仲が良く、噂では日番谷はルキアの事を一人の女としてみているがルキアは多分信頼できる友として思っているという噂を。

でも自分は白哉の隊の副隊長になってから朽木ルキアともだんだんと話せるようになり、向こうも心を開いてくれているようだったのが今でも嬉しい。

「そ、そうスね…こんな機会こねーかも」

「阿散井くん!?駄目だよ」

「お前もあの雛森の寝顔見れるんだぜ、見たくねーのか」

「そ、そりゃ見たいけどもしバレたりしたら」

「バレないようにするのが当たり前だ開けるぞ」

修兵はそーっと襖を開けて三人でも見れる隙間を作り近くにルキアと乱菊、雛森が並んで寝ていた。勿論ルキアはチャッピーのぬいぐるみを抱いて眠っている。乱菊は暑いせいなのか太ももが少しだけ見えている状態だ。雛森は夢を見ているのか幸せそうな表情をしていた。

「おいおい!乱菊さんの太もも少しだけ見えるってとこがいいなぁ」

「ひ、雛森くんのあの幸せそうな表情可愛い…」

「ルキア可愛すぎるだろ…!」

「おい、お前ら何してる」

急に三人の背中に寒気を感じた、そう強い霊圧と寒気が一気に襲ってきて三人は恐る恐る振り向くと斬魄刀を抜いて霊圧を全開にしてる日番谷の姿だった。

「ひひひひ日番谷隊長!?寝ていたんじゃ」

「お前らが声でか過ぎるから普通に起きていた、何をすると思えば覗きとはな」

「僕はなにも悪くないんです!檜佐木さんが!」

「おい!裏切るのか」

「おい、阿散井」

「は、はい!!!」

「ルキアの寝顔を見たからには覚悟出来てんだろうな」

だんだんと霊圧が上がって周りが凍り始め恋次はなんとか説得しようと試みたがそれも遅かった。

「蒼天に坐せ!氷輪丸!!」

「「「ぎゃあああああ!
」」

三人とも見事に凍っていて朝まで皆が起きてくるまで放置されていたとか…

「うわ!!?なにこれ」

「んあ?弓親どうしたんだってうぉあー?!なんじゃこりゃ!」

「反省したかお前ら」

「「「はい、申し訳ありませんでした」」」

すると襖が開いて不思議そうに首を傾げながら入ってきたのはルキアだった。何事かと思ってこっちに、心配して来たのだろう。恋次はルキアに助けてくれと頼んだ。それを睨む日番谷とまったく状況が理解出来ないルキア。

「とりあえず冬獅郎三人を開放してあげてくれ顔が真っ青だ」

「……ルキアが言うならしょうがねぇな」

そう言って氷を壊して三人は寒さでガタガタと震えていた。それを見た一角が大笑いし弓親もそれにつられて笑っていた。

「それにしてもなにがあったのだ?」

「秘密だ」

「なんだそれは、教えてくれてもいいではないか」

「大丈夫だ、反省してるからあいつら…お前もいろいろと気を付けろよ」

「…ああ…?」

お前を狙ってる奴はここに居るからな…

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