温泉だ!
 
二人でくるはずだった計画が何故かルキアを迎えに行こうと十三番隊に行くと人が多かったため何事かと思って見るとそこにはルキアも居た。

俺が不機嫌そうな表情でその場にいる人達を睨むと、後ろから乱菊が私服姿で日番谷の方へと走ってきたのだ。

「隊長!私達も現世に遊びにいきたくて皆さん誘っちゃいました」

「おい、これはどーいうことだルキア」

「すまぬ、突然乱菊殿が行きたいと言い出して何故か今日の朝こんなに誘っていたのだ」

メンバーの中をみてみると修兵に吉良、雛森、恋次、一角、弓親などが私服姿で座っていた。

「おい、俺はこんな事聞いてねーぞ」

「隊長私もやっぱりゆっくりしたいです、ねぇ雛森」

「はい!日番谷くん私も現世に遊びに来たくて来ちゃった」

「日番谷隊長と付けろ」

「まぁまぁ、温泉とやら僕も興味があったんだよね疲れも取れるしいいんじゃない」

「一角さん、なんですかそれ!!」

「んだよ、シャンプーだろ」

「髪の毛ないのにですか」

「んだとこらぁ!!」

「お前らうるせーぞ」

この光景になんだか溜息が出てしまった日番谷の肩をトンッと叩いてルキアは微笑みながら皆で行くのも悪くないと…

日番谷はルキアが楽しそうであればなんでもいい…そう思った。

現世に来て周りの視線が自分達に向いたのだ。きっと珍しいのだろう、特に修兵の私服にはどうも恥ずかしすぎる。

「温泉ついたわよーーー!!」

「うむ、温泉楽しみだな」

初めての乗り物そうバスというものに乗って気分が悪くなりルキアとも話せず起きた頃にはもうここに着いていたなんてついてないと落ち込んだ日番谷。

泊まる部屋は女と男でもちろん別れ、さっそく温泉にいこうと乱菊は温泉浴場に向かった。

「あんたたちも早く来なさいよー」

「も、もう早いですよ乱菊さん」

「いいじゃないのー!あれルキアは?」

「え、えっと…」

雛森の後ろに隠れていたルキアは恥ずかしそうに巻いたタオルを持って顔だけ出した状態になる。
乱菊は恥ずかしそうにしているルキアをジーッとみてその瞬間胸を掴む乱菊。

「なななななっ!!乱菊殿なにを!」

「うーんやっぱり小さいわねもう少し雛森以上ないと…あ、ごめんね隊長に揉んでもらえばいいわ」

「どういう事ですか!!ってひゃあっ!!」

「あんたいい肌してるわ羨ましい雛森あんたも触ってみなさいよ」

「わぁ、スベスベ…羨ましい」

この女達の会話は勿論男湯に居る全員に聞こえていた。勿論乱菊の発言にブフッと吹いた日番谷と横に居た吉良は鼻血が出ている状態だ。恋次もそれを聞いて顔を真っ赤にしているようだ。

それを隣で哀れな目で見る一角と弓親そしてリラックスしている修兵はニヤニヤとその会話を聞いていた。

「なんだよ、お前らそれぐらいで恥ずかしがって」

「そうだよ、盗み聞きはよくないね」

「乱菊さん…」

「雛森くん…」

この二人は違う世界に旅立っている吉良と修兵。

「日番谷隊長!ルキアに手を出さないでくださいよ!!」

「はぁ?!んなことしねーよ!だいたいお前がやりたいんじゃねーのか」

「ちちちち違いますよ!!」

乱菊はその会話を聞いて面白そうにルキアの方を見ると楽しそうに雛森と話している。どうやら聞こえてないようだ…

お風呂に出て、ジュースでも飲もうと自動販売機にあるいちごオレを買う。

「うん、美味しい」

「何が美味しいんだ」

「と、冬獅郎」

背後に現れたのは冬獅郎だった。
勿論皆浴衣を着て行動している、ルキアは紫で冬獅郎は青である。

「それなんだ?」

「いちごオレというものだ、飲んでみるか?」

「え、いや…」

間接キスになるんだと考えた冬獅郎は急に恥ずかしくなるが断れもせずいちごオレをもらった。

「う、これ甘すぎだろ」

「冬獅郎は子供だな、それぐらい飲まないとどうする。もっと他にも現世にはたくさんあるのだ…明日は私の大好きな白玉を食いにいくぞ!」

「子供言うな!まぁ明日は自由行動だしなしょうがねーから明日ついていってやるよ」

「すまぬな、明日楽しみにしている」

そう言って日番谷の頭を撫でたルキア、何故か幼馴染なのにこう子供扱いされてる気分に少しだけムスッと機嫌が悪くなる。それも気付かずルキアはニコニコと頭を撫でていたのであった。

「そろそろ私は部屋に戻るおやすみ冬獅郎」

「あぁ、おやすみルキア」

この寝る時間の間凄い事が起きる事など二人は何も知らなかった…

続く
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