明日は誰もが楽しみにしてるバレンタインの日…私のクラスでは誰にあげるかなどバレンタインのお話で盛り上がったりしている。もちろん、私もあげる人は居るんですけどどんなチョコをあげようか少し悩んでるんです。

部活が始まって秋先輩に聞いてみようかなと話し掛けてみたところ、秋先輩はガトーショコラを作るらしいですね。

「皆にあげたいからケーキにしたんだけどどうかな?」

「いいと思いますよ!皆喜んでくれます!」

「あ、春奈ちゃんも手伝ってくれないかな?夏未さんや冬花さんにはもう話してあるんだけど」

「私も手伝いますよ!あ…」

「どうしたの?」

「そういえばヒロトさんにあげるチョコどうしようかと悩んでたんです…」

「ああ…基山くん?うーん…春奈ちゃんが作ったチョコなら喜んでくれると思うんだけど…」

「そ、そうですか?じゃあマカロンはどうでしょうか」

「あ、いいと思うわ!」

ヒロトさんにあげるチョコはマカロンに決定して、放課後キャプテン達は下校した。部室内は私達マネージャーが残り夏未さんが家庭科室を使えるように用意してくれていたので私達は早速家庭科室でケーキ作りをすることにした。

「皆喜んでくれるといいな」

「私たちが作ったんですもの!食べてくれないと困るわ…」

「じゃあ、作りましょうか」

ガトーショコラは完成して無事皆にあげるケーキは完成した。私は夏未さんにもう少しだけここ使わせていただけるようにお願いして、私は残ってヒロトさんのチョコを作ることにした。

もう見れば、5時…ヒロトさんにあげるマカロンはなんとか完成して私は誰も居ないか確認してやった!!ヒロトさんのチョコ!!って横んでいると携帯がなった。

びっくりしながらも携帯を見ると着信基山ヒロトってあったので私は急いで出た。

「ひ、ヒロトさん!」

「ふふ、どうしたの慌てて」

「ち、ちょっとびっくりしただけです」

「あのさ、明日時間あるかな?」

「え!」

「明日バレンタインだから、一緒にお食事でもしたいなって思ってさどうかな?」

「い、行きましょう!」

「じゃあ明日学校終わったら駅で待ち合わせでいいかな」

「はい!終わったらメールしますね」

「ありがとう、じゃあまた明日」

ヒロトさんからお食事に誘ってもらった…!これってデートと考えるだけで顔が熱くて最近付き合って電話とメールしか出来なくて会えないのは辛かったですけどこうやって特別な日ぐらい会いにきてくれる彼がとても大好きです。

部活が終わり、木野先輩達が片付けはやるからと気を遣ってくれて私は急いで彼と待ち合わせの駅まで走った。久しぶりに彼と会える、それが楽しみでまったく寝れなかった。駅に着き改札前でヒロトさんが居るか探すとこっちだよ!とヒロトさんの声が聞こえた。振り向くと微笑んで久しぶりと走ってきてくれた。

「お久しぶりです、ヒロトさん」

「ごめんね、こんな特別な日しか会えなくて…」

「そ、そんないつもメールや電話もしてますから寂しくないですよ」

「ふふ、ありがとうじゃあ行こうか」

商店街を歩くとバレンタインなのかカップルばかり、私達もカップルなんだ…とヒロトさんの方を見ると私の手を握ってくれたので私もそっと握り返した。

「え!!こ、こんな高級そうなお店に入るんですか!」

「だ、ダメかな?綺麗な夜景が見ながらご飯春奈さんが喜ぶと思ってここにしたんだけど」

「あ…そ、そうだったんですか!!じゃあ行きましょう」

入ると何故か緊張してしまい普段あまり行かない場所だし、周りを見ると高価な服を着てる人ばかりヒロトさんは夜景を見ててとてもかっこよくみえてしまう。


「お待たせしました」


自分たちが頼んだ料理がきてヒロトさんは食べようかって微笑んでくれて私もせっかくヒロトさんがここを選んでくれたんだし今は楽しもうと思った。

「ヒロトさんの方は大丈夫なんですか?」

「ん?」

「そろそろ卒業式じゃないですか、大変そうだなぁって」

「うーん、まぁ大変かな卒業式に向けての練習とかあるし」

「ヒロトさんが卒業かぁ…少しだけ寂しいです」

「高校はもちろんここに決めてるよ?」

「え!!!」

「春奈さんに言ってなかったけど内緒にしとこうかなってね」

「な、なんで言ってくれなかったんですか!」

「会える日に言いたかったからね、どう?びっくりした?」

「び、びっくりしましたよ…でも、高校に入ったら毎日会える…って事ですよね?」

「うん、そうだね」

「じゃ、じゃあ!いっぱいデートしましょうね!」

「うん、しよう」

「約束ですよ?」

「あぁ、約束」

食事が終わりそろそろ帰る時間になり、駅の改札前で私はヒロトさんのために作ったチョコとマカロンをあげた。

「え!こんなにもたくさん…いいの?」

「これからまた、会えなくなるからたくさんあげようとおもって、大事に食べてくださいね」

「うん、ありがとう…」

ヒロトさんは嬉しそうに受け取ってくれて私は大満足です。ヒロトさんがじゃあねと私を抱き寄せておでこにキスしてばいばい!春奈さんと手を振って行った。

「え…………」

急すぎて今さっきの行動に気付くまで後10秒。



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -