告白なんて出来ないんだ


今日は土曜日で学校がお休みだから、Q4で集まって特訓しようと店長が言い出して、お店を休業にしてカードキャピタルに集まった。(でもレイジくんエイジくんと三和くんはもちろん、森川くん、井崎くんやさらにはエミまで集まって結局いつものメンバーになってしまったのだけれど)


「よーし、お兄さん!まずはファイトしてお互いの力量を計りましょう!」
「そうだね。それからデッキのアドバイスをし合おうか」
「ん。それいいね、あたしも賛成。あんたは?」
「異論はない」


相変わらず愛想のねー奴、とブツブツ呟いてるカムイくんに乾いた笑いを零す。
でもレンさんと和解した櫂くんは前とは違い、やわらかくなった気がする。前の櫂くんなら、こんなチームの集まりなどには参加しなかったはずだ。だけど今はこうやってみんなで楽しくカードファイトが出来る。僕はなんだか嬉しくなってふふ、と笑う。


「どうしたー?アイチ」
「ううん。ただ、楽しいなって」
「そっか」


三和くんは僕の考えていることが分かったらしく、ただそれだけを言って笑い返してくれた。
こうして今を楽しく過ごせるのは全部君のお陰だね、櫂くん。
返せないくらいのたくさんの勇気を貰った。力に溺れた僕を救ってくれた。今は友達として隣にいてくれるだけで僕はとても幸せ者だ。

だから僕は君に本当の気持ちを伝えない。だって、







(この関係を壊すのことなんて、僕には出来ない)
告白なんて出来ないんだ







title:無気力少年

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今の関係を壊したくないアイチくん。


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