ポケモンクロスオーバー


※普通にポケモンたちが存在してるクロスオーバーです。
 書きたいところのみ書いたので時間は飛び飛び。短編集みたいなものです。




 この世界は十歳になればポケモンを持つことを許される。そして今日、工藤新一は十歳を迎える。
 新一は待ちに待った日にうきうきと目を輝かせた。一体どんなポケモンと出逢えるのだろうか。

「父さん!まだ着かない?」
「さっき聞いたばかりじゃないか。楽しみなのは分かるがもう少し待ちなさい」

 自宅から一番近い研究所へ初心者用ポケモンを貰いに向かう車内。新一はそわそわとしながら何度も父親である優作に到着時間を尋ねていた。落ち着きのない息子の態度に優作は苦笑を浮かべる。

「誰を貰うか決めたのかい?」
「ううん。会ってから決めようって思ってるし。父さんはどうやって決めたの?」

 優作の最初のパートナーはヒトカゲだと聞いている。今では立派に進化しリザードンになり、新一を乗せてよく遊んでくれる兄のような存在だった。

「そうだなあ…。父さんもあの子の目を見て決めた、かな」
「やっぱり!運命とかあんのかな」

 そうやって会話をしていればあっという間に研究所へ到着した。
 新一は優作に連れられるまま建物の中へ足を踏み入れた。出迎えてくれた博士は進化について研究しているらしく、名の知れた人物らしい。

「さあ、この中から君のパートナーを選ぶといい」
「う、わあ…!!」

 案内された一室の卓上にちょこん、と座る三匹のポケモンがいた。

「左からアチャモ、キモリ、ミズゴロウだ」

 くちばしを大きく開けて欠伸をしているアチャモ。こちらを見ようともせずにポケモンフーズを口にしているのがキモリ。そしてそわそわと辺りを嗅ぎ回るミズゴロウ。
 ぱっと見ただけでもそれぞれ性格が違っているのが分かる。新一は思わずくすくすと笑ってしまった。

「決まったのか?」
「あ、ううん。まだ」
「今日受け取る予定のトレーナーは新一くんだけだし、ゆっくり決めてもらって構わないよ」
「ありがとうございます!」

 博士は人当たりの良い笑顔でそう告げると、別室にいる、と続けて部屋を出て行った。新一に気を遣ってくれたのだろうか。

「さて、どうする?」
「ううーん…」

 じっと三匹を見つめながら悩んでいると、アチャモが机からぴょん、と飛び下りて新一の方へててて、と歩いてきた。どうやらこちらに少し興味を持ってくれたらしい。しゃがみ込んで挨拶をする。

「こんにちは、アチャモ」
「チャモ!」
「ゴロ」

 気付けばミズゴロウも傍に来ていた。二匹は人に慣れているのか新一に怯えることもなくぴょこぴょこと跳ね回っている。

「そのどちらかにするか?」
「…いや、」

 ふ、と視線が卓上に残っている一匹へと向いた。一切こちらを見ようともしないその姿は一匹狼のように思え、それが新一の目にはひどく寂しく写った。

「オレ、あいつにするよ」
「ふむ…きっと手強いぞ?」
「上等だよ。ぜってー仲良くなってみせる」

 その目はやる気に満ちていた。意気込む新一に優作は苦笑をこぼして頭を撫でてくれた。
 程なくして戻ってきた博士からキモリの入っていたモンスターボールを受け取り、研究所をあとにした。
 キモリは新一についてきてはいるものの、眼光は鋭く警戒心を解く様子もない。長期戦を覚悟してくるりと振り返り手を差し出す。

「オレは工藤新一。よろしくな!」
「…」

 しかし思いっきり視線を逸らされてしまい、新一は頬をかいた。とりあえず家に帰らなければいけないので謝りながらモンスターボールへと戻ってもらう。
 ちらりと優作を窺えばそっと車へと促された。まずは作戦を考えなければいけない。ぺしん、と頬を両手で挟み込み新一は気合を入れ直した。





 そうして新一の奮闘がひと月ほど続いた頃、事件は起きてしまった。
 学校からの帰宅途中に新一は突然何者かによって口を塞がれた。咄嗟に手足をばたつかせて抵抗したが、子どもの足掻きなど大人は容易く受け流せる。口元に押さえつけられた布に薬品が仕込んであったのか、次第に新一の身体はくたりと力を失っていった。
 何者かは子どもの身体を車へと押し込んで、逃げるように去って行った。

 新一が目を覚ますと、辺りは薄暗く埃臭い場所にいた。恐らくどこかの倉庫なのだろう。新一は両手と両足をそれぞれ縛られ口はガムテープで塞がれていた。
 今の状況から見て、自身が誘拐されたのだと悟る。
 新一は両親が有名なのと、己が事件吸引体質な為、こういう状況には年齢に見合わず慣れがあった。誘拐された子どもとしては冷静すぎる頭で思考を巡らせる。新一のランドセルには小型のGPS発信機が付いている。見る限りここにはないようだが、倉庫のどこかには置いてある可能性が高いだろう。気が付いた両親が警察に通報するはずなので新一はこのまま大人しくして助けを待っていればいい。
 だが、新一は黙って助けを待つような性分ではなかった。犯人には一泡吹かせなければ気が済まない。今日だってキモリと仲良くなろうと新しく考えた作戦があったのだ。予定を狂わされた新一は怒っていた。

(っそうだ!キモリは…!?)

 腰のベルトを確認すると特に触られた様子もなくモンスターボールは無事だった。子どもがポケモンを一匹持っていたところで何も出来ないと侮ったのだろうか。
 新一の言うことを聞いてくれるのかどうかは一か八かだが頼みはキモリしかいない。
 なんとか手をモンスターボールへと回しボタンを押した。出てきたキモリは中から状況を見聞きしていたのか険しい表情で新一の口元を覆っていたガムテープを剥がしてくれた。

「っは、なんだ、結構正義感強かったりするのか?」
「……」

 無言だが手足のロープも解いてくれた。言葉はなくともキモリの目からは意志の強さが滲み出ていて、やはり彼を選んで良かったと思う。新一はニヤリと笑った。頼りになるパートナーに新一は心情的にも助けてもらったな、と思った。ここを脱出したあとはそれも含めて礼を言わなければならない。

「オメーに認められるにはこれくらい乗り越えねーとな…っしゃ行くか!」

 物陰に隠れながらこそこそと移動を始める。この辺りに人の気配はない。犯人は入り口付近にでもいるのだろうか。
 警戒しながら進んでいくとやがて言い争うような会話が聞こえてきた。

「…から!………だろ!」
「……て!……は……」

 詳しくは聞こえない。しかし犯人は二人で、仲間割れしているのが分かったのは大きい。
 新一とキモリは死角に潜み息を殺して作戦を練る。
 絶好のチャンスだ。口論をしている今のうちに新一が飛び出し注意を引く。その間にキモリが技を繰り出す。
 そう伝えると、キモリはひとつ頷いて鋭い視線を誘拐犯へと向けた。
 その横顔に一安心して、新一は深呼吸をした。心の中でカウントダウンをする。
 三、二、一。

「おい!オメーらよくもオレの予定を滅茶苦茶にしてくれたな!」
「な…っ!お前なんで、」

 物陰から勢いよく飛び出して誘拐犯を挑発する。二人の注意が完全にこちらへと向いた。今だ、と心の中で唱えると、まるでそれが聞こえているかのようなタイミングで誘拐犯たちの背後にキモリが現れた。

「キモリ!はたくだ!」

 パシッ、パシッと小気味良い音が響いた。
 不意をつかれたせいか、犯人たちは思い切り地面へと倒れ込んだ。

「キモリ、くさむすびでコイツらの拘束を頼めるか?」

 コクン、と頷いたキモリはしゅるしゅるとくさむすびを発動した。二人まとめてしっかりと拘束されたことを確認して、新一はようやくひと息をついた。

「犯行に慣れてないヤツらで助かったな…」

 こちらとしては有難いが犯行の途中で仲間割れなどありえない。これならば大人しく待っていても警察があっさりと捕まえてくれただろう。それでも動いたのは新一の個人的な理由だ。
 パンパンと手を払ってキモリへ向き合う。

「ありがとな、助けてくれて。あとお前まで危険な目に遭わせてごめん」
「…キャモ」
「!」

 別に、と言うようにそっぽを向いたキモリ。だが新一は初めて喋ってくれた彼に感動で瞠目し、そして表情をふわりと緩めた。ようやくパートナーとなれた気がしたのだ。

「これからもよろしくな、相棒!」

 遠くに聞こえるパトカーのサイレン音の中微笑み手を差し出す新一に、相棒となったキモリはやれやれと呆れながらもパチンとハイタッチを交わしたのだった。



  +  +  +



「ほんっとうに新ちゃん一人で大丈夫なの!?」
「もー、大丈夫だって。こいつらもいるし」

 リビングのテーブルで向かい合って座り、母親である有希子の言葉にうんざりとしながら返す。隣にはキモリから進化した相棒のジュプトルと、それからシャワーズ。さらにモンスターボールの中にはラティオスがいた。

「確かにシャワーズちゃんたちに任せておけば安心は出来るけど…」
「母さん」
「みんなしっかりしてるからなあ」
「父さんまで」

 新一はため息を吐いてぽすん、と背もたれに寄り掛かかり天井を見上げる。先程から意見はぐるぐると同じ場所を巡っていた。
 新一の両親がロサンゼルスへ移住することになったが、新一はこのまま日本に残る選択をした。両親も一度はそのことに納得したはずなのにギリギリになって心配だと訴えてきたのだ。
 両親の心配はありがたいが新一には日本を離れるつもりはない。彼らも移住をやめることはない。その為どうしようもない問答で無情にも時間は過ぎていく。

「じゃあせめて、あの子を置いていくのはどうだい?」
「まあ!それはいいわね」
「ん?」

 突如案を出した優作に新一は首を傾げる。有希子は優作の言ったことが分かるようで椅子から腰を上げた。

「出てらっしゃい、ハピちゃん!」
「ピ!」

 ポン、とモンスターボールから出されたのは有希子のハピナスだった。あの子、とはつまりハピナスのことだったらしい。
 新一は昔から怪我をするとハピナスから手当てを受けている。幼い頃から傷の耐えない子どもだった。

「ハピちゃんがいれば安心感は増したわね」
「だろう?」
「ちょっと待ってくれよ!母さんハピナスを置いていく気なのか?」

 頷き合い満足げな両親とは反対に新一は一人狼狽した。いくら家族同然に育ったとはいえやはり本来のトレーナーと一緒にいる方がポケモンにとって良いと新一は考えているからだ 。
 しかし新一の反論もどこ吹く風。彼らもハピナスもにこにこと笑うだけだ。

「でも…」

 引き下がる新一を宥めたのは黙って見守っていたジュプトルだった。首を横に振りぽんぽんと肩を叩かれる。諦めろ、と表情が語っていた。
 がくりと項垂れると視線が下へ向く。ラティオスのボールはかたりと揺れた。シャワーズが励ますようにすりすりと新一の足元へすり寄ってくれる。それは少し嬉しかった。
 こうして、渋々ながらも新一の手持ちにハピナスが加わることとなったのであった。



  +  +  +



 江戸川コナンは工藤新一が縮んでしまった姿だ。
 そして小学一年生。七歳。つまり、ポケモンを持っていてはいけない年齢なのである。コナンは表立ってポケモンたちの力を借りれない立場だった。
 そんなコナンに時折力を貸してくれる存在ができた。
 近くの公園で野良として暮らしていたニャビーである。きっと彼にとっては、たくさん話し掛けてくる人間のうちの一人だっただろうに、何故かコナンに懐いてくれたようだった。
 今日も学校の帰り、公園を通り過ぎる際にニャビーがこちらに気が付いてとてとてとコナンの後をついてくる。その表情はツンとしていて、出逢ったばかりの頃のキモリを思い出して懐かしくなった。
 毛利探偵事務所まで着いたが、コナンは少し考えてからポアロの入り口まで足を進めた。中へ入ると女子高校生らはまだ来店していない為か客は数人おらず、比較的静かな店内だった。

「こんにちは、安室さん。あっちの席良いかな?」
「いらっしゃい、コナンくん。今は空いてるから大丈夫だよ。ご注文はアイスコーヒーかな?」
「うん、それで」

 許可を貰いテーブル席へ着く。左隣側にランドセルを置いて、コナンの右隣側をとんとん、と軽く叩くとニャビーがソファへと飛び乗った。ひと息ついたようでぺろぺろと身体中を舐めて毛繕いを始めている。

「そのニャビー、キープポケモンってやつかい?」

 運んできたアイスコーヒーをコナンの前に置きながら安室が尋ねてくる。

「違うよ。よく間違われるけどこの子は普通に友だち」
「そうなんだ?」

 安室は目をぱちくりと瞬かせてくつろいでいるニャビーへと視線を下ろした。

「珍しいね。君くらいの年齢ならばポケモンを持つことに憧れている頃だろう」
「そう…かもね」

 確かに、新一も今のコナンと同じ時期には今か今かと十歳になるのを待っていた気がする。

「でも、ボクが十歳になるまではまだまだ時間があるじゃない?その間にニャビーにとって良いパートナーが現れるかもしれない。そう考えたら未来の約束は出来ないよ」

 あとになって思えば、らしくもなくネガティブな思考に支配されていたのだと分かる。原因は気軽に新一自身のポケモンたちを頼れない状況だからだろうか。先の見えない暗闇にずっと手を伸ばしている感覚。今のコナンはそれを打破しようと奮闘しているがなかなか上手くいかない。

「こら。君はニャビーの意思を無視するんだ?」
「え?」
「だって、ずっと公園に住んでいる野良だったんだろう?なのにこうしてコナンくんの傍にいるようになった。君を選んだってことなんだよ」
「ニャ」

 まるで肯定するかのように鳴いたニャビーをコナンは呆然と見つめた。
 そんなことは考えたこともなかったのだ。
 ぽてん、とコナンの膝へ前足を乗せるニャビー。頭を撫でてあげると嬉しそうに喉を鳴らしている。

「どうだい?ニャビーが君を好きなこと、伝わった?」
「…うん。すごいね、安室さんは。ポケモンの気持ちが分かっちゃうなんて」
「僕は探偵だからね」
「そっかあ、ボクはまだまだってことだね」
「なあに、君はまだ子どもじゃないか」
「…ん」

 いつの間にか暗い表情にでもなっていたのか、安室が隣に腰をかけてコナンの頭をぐしゃぐしゃと掻き撫でた。まるでコナンを慰めるように。

「レモンパイ食べる?」
「……食べる」

 我ながら子どもっぽいと思ったが、今は小学生の身体なのだからこれくらいが丁度いいだろう。
 カウンターへ戻り調理を始めた安室をコナンはニャビーと一緒にのんびりと眺めた。



  +  +  +



「ンだよ!零さんの分からず屋!!」

 新一は怒りのまま勢いよく立ち上がると腰のモンスターボールへと手をかける。

「はあ!?分からず屋は君だろう!」

 嘲笑うように返す降谷も同じく立ち上がりボールを取り出した。
 息もピッタリに走り出し玄関から飛び出る。マンションの裏にあるバトルフィールドに着くとともに持っていたボールを投げてポケモンを繰り出した。喧嘩の末のポケモンバトル開始のゴングが鳴る。
 新一は相棒のジュカイン。一方降谷は大人気なくもタイプ相性で有利なウインディ。

「あいっかわらず容赦ねえの!」
「君が相性ぐらいで大人しくやられるタマじゃないのは分かってるからね!ウインディ、かえんほうしゃ!」
「ッ!ジュカイン、タネマシンガンで受け止めろ!」

 軽い爆発が起こりながら技の威力が相殺される。
 煙が晴れるのを待たずして新一はジュカインに指示を投げる。

「ジュカイン!リーフブレードだ!」
「ッウインディ!しんそく!」

 迷いもなく駆け出すジュカインだったが背後に回っていたウインディにより攻撃を受けてしまった。すぐさま反撃しようと振り返るもすでにそこに相手はいなかった。

「チッ!」
「口が悪いんじゃないか?ジュカインが呆れるぞ」
「悪ぃけどオレのジュカインはまだ降谷さんのこと認めたわけじゃねえみたいだから余計なお世話だよ」
「は?」
「もう一度リーフブレード!」

 口論をしている間も視線と意識はバトルへ向いている。新一の指示にジュカインは瞬時に反応した。

「真正面から来てくれるなら結構。かえんほうしゃ!」
「チャンス!そこでつばめがえしだ!」

 くるりと身を翻して真上から繰り出された技にウインディは避けることも出来ずにダメージを受ける。少しだけ表情を歪めたが、まだいけるとでもいうようにぷるぷると首を横に振った。

「平気か?よし、にほんばれだ」

 オォン、とウインディがひと鳴きすれば、今が真っ暗な夜でも辺りは昼間のように明るくなった。にほんばれの効果でほのおタイプの技の威力が上がる。知らずのうちに降谷はニヤリとまるでバーボンの時のような悪どい笑みを浮かべていた。

「ウインディ、だいもんじ」

 だがそもそも降谷のポケモンのことについては新一も知り尽くしている。そして逆も然り。きっとこのあとジュカインが出す技も簡単に予測がついているだろう。
 本来ならば、新一と降谷の二人が組んで戦うダブルバトルが基本のスタイルなのだから。

「ならこっちも…ソーラービーム!」
「だろうな!来い!」

 ドオン、と今度は大きな爆発が起こった。爆風で砂煙が渦巻き降谷も新一も目を瞑らざるをえなかった。
 目が開けられるようになって、衝撃で後退したジュカインを支える。自身の相棒も降谷のウインディもピンピンしているのを確認して深いため息を吐きながら座り込んだ。

「はあ〜〜〜っ……これ以上やるとポケモンセンター行きだしなあ…」
「ああ…彼女らのまたかという視線はなかなか来るものがあるもんな…」
「うん。ってことで引き分け」
「おや、いいのかい?」
「どうせ零さんは譲らないんだろ?オレも同じだし。また今度な」
「新一くん…君ねえ…」

 閑静な住宅街に二人の話し声だけが響く。どこも防音なのでこんな時間にバトルをしても迷惑をかけないのは良い。

「一度スパッと零さんに勝ちてえ」
「僕もウインディも負けず嫌いだからそれはちょっと」
「ハイハイ」
「…ところで僕がまだジュカインに認められてないって話本当?」

 何気に気にしていたのか困惑した表情でジュカインを見つめる降谷に新一はぶふっと吹き出した。

「何?気にしてんの?」
「当然だろ!ジュカインは新一くんのお兄さんみたいなものだし…」
「何それ。オレ知らないんだけど」

 ぎゃいぎゃいと騒ぎながらポケモンたちをボールへ戻す。もちろんお礼と、喧嘩に付き合わせて悪かったという謝罪を言いながら。
 どちらからともなくそっと手を繋ぎ自分たちの部屋へと帰り出す。これが二人の日常で、モンスターボールの中のポケモンたちは自分たちの主人を仕方ないなあと温かい目で見守っていた。



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