「月足君ってばなんで美月に惚れちゃったの?」
「全部っす」
「…………」
「…………」
「じゃ…あ、仕方ないよね、諦めれば?美月」
「いやおかしいだろ色々」

深く突っ込むと、なんかダメージ受けそうだから止めておくけどな。
だけどこのままじゃらちがあかねぇし。

「おいテメェ」
「美月先輩、月足です!」
「やかましい」
「どうどう美月」
「馬か俺は!じゃなくて、おい月足、いいか俺は野郎は好きじゃねぇ」
「え、あ、はい男としてじゃなく一個人として好きになってもらえたら…」
「だあほっ!そういう事じゃねぇんだよ、よく聞け、テメェがなんで俺を好きか知らねぇし知りたくもねぇ。テメェの感情は俺には関係ない、返事が聞きたいなら『NO』だ。二度と付き纏うんじゃねぇ」
「美月きつーい」
「やかましい」
「…………あの」
「あ゛ぁ゛っ?」

月足はなんだかよくわからない表情をしてたけど、俯いてすみませんでしたと呟いた。
その声があんまりにも弱々しかったからなんでか少し罪悪感が生まれた…気がしたけど気のせいってことにしておこう。めんどくさそうだ。

屋上から出ていく時にも月足は頭を下げてすみませんでしたと呟いた。
それからこちらを見つめると

「でも好きなんです」

その一言だけ残して扉は静かに閉じられた。
え、や、ちょっと!なんで俺が悪い雰囲気なわけ?
違くね?

「あーぁ、美月ひどーい」

だから、違くね!?






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