「美月先輩っ!」

勢いよく開いたドアに軽く既視感を感じつつ俺は深く深く溜息をついた。

「あっ!雑賀先輩どもっす!朝はお世話になりました」
「げっ!」
「わざわざ美月先輩の机まで教えてもらっちゃって」
「あちゃあー」
「おいこら待て雑賀」
「やだ美月ってば怒ったらせっかくの可愛い顔が台なし」
「ほんとっす!」
「うるせぇ!テメェは一時すっこんでやがれ」
「美月こーわーいー」

やっぱりテメェか!
おかしいとは思ったんだよ、2年が俺らのクラスに入ってこれるなんて。

「俺はただチームの皆に(面白そうだから)放っておいていいよ、って言っただけ。だって彼、無害そうでしょ?」
「俺に害があんだろ」
「俺、月足糀(ツキタリ コウジ)っす!先輩に害をなすつもりなんて…とてもっ」
「いいから黙っとけ」
「えー!いいじゃん美月、俺もっと月足君の事知りたい」
「俺は知りたくない」

雑賀の奴人事だと思って完全に面白がってやがるな。

「そんな事言わず全部知って下さい!そして隅から隅まで俺に教えて下さい」
「死んでも断る」
「なんでっすか!?」
「なんでもくそもねぇよ興味ねぇって言ってんだろうが」
「そんなぁ!」

くそデカイ図体でそんな目しても全然可愛くねぇぞ。





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