バレンタイン





「はい。これ」







バレンタイン
〜Part ジオ〜


ジオに渡したのは、可愛らしくラッピングされた小さな箱。



「何だ?これ」


ジオはなまえから突然渡されたものが何なのかわらなくて自分の目線の高さまでもっていってそれを見詰める。 その姿にちょっとキュンとする。


「チョコだよ!バレンタインチョコ!」

ジオが解っていないようなので、中身をネタばらしする。


「あー。そういやそーいう行事あるって聞いたことあるな」

「え!?ジオ、バレンタイン知らないの?」

「…知らないっつーか興味無い。」


ジオがバレンタインを知らないとは…。予想外だ。


これではなまえがジオにチョコをあげる意味がない。

ジオとは恋人だし、勿論チョコは義理なんかではなく本命。

ただ、最近ジオとはなかなか会えないため、軽くすれ違い気味だった。
だからバレンタインの今日、ジオに本命チョコをあげることで自分の気持ちが伝わるかなと思っていた。


なのに…



「…女の子が男の子にチョコあげる意味、知らないの?」

「意味あったの?」

「…。」

なまえはジオの言葉に撃沈した。


「なまえー?…もー!何だよ?…何か言いたいことあんの?…はっきりしろよー」


ジオは段々イライラしてきていた。物事がはっきりしないのは嫌いだ。
何かあるなら直接はっきり言って欲しいのだ。

なまえはそんなジオの姿を見て、これ以上擦れ違うのも嫌だと思い、想いを伝える覚悟を決めた。


「あの…ジオっ…?」

「何ー?」

「いや…あの、だからっ…」


流石にその言葉を言うのが恥ずかしくて、覚悟を決めてもなかなか言い出せない。


「なまえ。」

「え、あ…はい、何!?」

「好き」

「ああ、うん。私も!……え?」


予想もしない言葉のやり取りに思考がフリーズした。


「ジオ…?今なんて?」

「え、…好き。」

「…何で今、急に、言ったの!?」


頭はもうパニック状態だ。



「…実はさ、バレンタインのチョコの意味、市丸から聞いたんだよ。」

「はあ!?…さっきは知らないって言ってたじゃん」

「えー?だってなまえからかうの楽しいからさぁ」


つい、と言って舌を出す。それは子供が悪戯した時のようで可愛くて許して仕舞いそうになった。






バレンタイン
〜Partジオ〜
(チョコくれたってことは…確か…)
(…市丸さん、ジオに変なことまで教えてるかも)




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暁さま、大変お待たせ致しました!
…ジオのバレンタイン夢です!


…ただ すみません。
ジオの口調、全然解らないのです。
…でもこんな感じだろうと頑張ったんです!←

ストーリーに関してはもう突っ込まないで下さい。ジオはからかうの好きかなって思ったんです。
文才は皆無なんです。


リクエスト有難うございました。結局、バレンタイン過ぎちゃってごめんなさいっ!