サボり魔上等!




*帝光時代 ヒロインバスケ部マネ。






「なまえっち…今から遊びに行かないっスか?」








サボり魔上等!




時は放課後。皆 帰ったり部活に励んだりする時間だ。 バスケ部マネージャーのなまえも部活に顔を出そうと、体育館まで行こうと階段を下りていたた時、調度黄瀬と出会った。


で、冒頭の台詞へ。



「何言ってんの涼太くん。今日も部活でしょ」


試合も近いというのに何とも緊張感の無い台詞だ。


「良いじゃないスか。どうせ青峰っちも来ないじゃないスか」

「…。」


最もな理由をつけられて何も言えなくなる。
確かにここ数ヶ月、青峰は部活に顔を出していなかった。
でもなまえもバスケ部マネージャーとして、このまま黄瀬をサボらせる訳にもいかない。

「でも、…皆に迷惑かけるじゃん…大会も近いし…」

「…大丈夫っスよ。どうせ勝つっスよ…」


黄瀬はどこか遠くを見詰めて、そう吐き出した。
なまえはいつから皆、こんな風になってしまったのだろうと黄瀬を見ながら感じていた。


ただ、今まで黄瀬はちゃんと部活に来ていた訳だし、まだ大丈夫だと思った。だからこのままサボり魔にさせない為に、「何かしたい」 そう感じた。


「涼太くん…やっぱり練習、しよ?」

「…なまえ…?」

「…じゃあこうしよう!…次の試合で、相手チームと200点差開けたら、次の一週間は一緒に遊びに行こう!」


自分でもなんとも無茶な条件だって思う。
流石に黄瀬も呆れるかなあ…と思ったけど、彼は予想外な答えを言った。


「乗ったっス!…その言葉に二言は無いっスよね?」

「えっ…あ…う…っ、うん」

「じゃ、そうと決まれば早く練習行くっスよ!」


何だか知らないけど、彼はやる気らしい。
やる気になったのは良いことなんだけど…まさか本当に200点差引き離すのをやる気だろうか。


「…涼太くん…やっぱ…」

「二言は無いって言ったっスよ!」

「いや、そうじゃ…」

「あ、緑間っち!今日、1on1やって貰えないスか!」

「な、なんなのだよ!?急に!?」

通り掛かった真太郎くんが犠牲になった。
今の彼なら200点差開くという不可能を可能にしそうだ。







最早、きっと彼を止める手は無い。






サボり魔上等!
(試合後、涼太くんサボり魔になるんだろうな…)