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▼ かわいい、わんぴーす
渡されたワンピースに着替えて、今まで来ていた服とツナギを抱えて出ると…さっきまで履いていた靴が可愛らしいパンプスにチェンジしていた。
色々思うところはあるけど、ひとまず履いてみると…ピッタリサイズ。ドン引きしていると、ローが私の正面にやって来て…私を上から下までジロジロ見ると、持っていた服とツナギを奪い取って、カウンターに置いた。
「…これを明日までにサイズ直ししてくれ」
「はいよ、45000ベリーだよ。
じゃあ、お嬢ちゃんを採寸するから、じっとしといてくれよ」
ローは懐からおもむろにベリー札を取り出すと、インパクトのある店員さんに渡した。それを数えた店員さんは、ポケットからメジャーを出して私の腕など、ありとあらゆる場所を測ってメモを取っている。
この服とかの代金は、いつか出世払いで払うからね!と、採寸している店員さんを眺めているローに視線を向けると、私の視線に気がついたのか、フッ。と笑った。
その笑みも、馬鹿にしたようなものではなく…どこか優しげな感じだった。気のせいかもしれないけど。
そんなローからそっと視線を逸らすと、店員さんが一歩下がった。
「よし、もういいよ。
それじゃ、明日の朝までには仕上げておくからね」
「あぁ」
測り終わったからか満足げに頷いた店員さんに適当な返事を返したローは、もう用はないとばかりに店の外へと向かってしまったので、慌てて頭を下げてから後ろ姿を追う。
…まったく、無駄に足が長いから速いんだよね。なんて思いながら、ローに買ってもらった可愛らしいワンピースの裾をひらめかせた。
※1ベリー=1円。サイズ直し25000、ワンピース12000、パンプス8000ということで計算しています。
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