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▼ ブルーライト軽減メガネ
「あっ、キャプテン!」
私とキャプテンくらいしか使用しない船の図書室…のような本置き場に入ると、シャチが探していたキャプテンが部屋に一つしか無い椅子に長い足を組んで座っていた。
「あぁ…クコか」
読んでいた本から視線を私にずらし、顔を上げたキャプテンの顔に…メガネ。
「…キャ、プテン…!目、悪かったんですか?」
イケメンなキャプテンの眼鏡姿…最高かよ!と興奮する気持ちをキャプテンにバレないように何とか抑え込み、真実を聞き出す為に声を絞り出した。
あぁ、ここにカメラがあったら絶対にシャッター切りまくったのに!!と考えながら代わりに心のシャッターを切りまくっていると、さらにキャプテンのシャッターチャンス、きょとん顔を頂きました!
「…いや、こいつはブルーライト軽減メガネだ。
度は入ってねぇ」
はぁ!?ブルーライト軽減??この薄暗い部屋の中で、紙媒体の本を読んでる癖に…ブルーライト?とんでもねぇな!流石キャプテン、最高かよ!!
そもそも、PCの類いはこの世界にないし…ブルーライト軽減メガネっていう必要性というか存在価値というか…そういうのもないし、もう…ただの伊達眼鏡でいいじゃない?そこをあえてブルーライトっていうチョイスがもう…好き。
「…そうなんですか」
「あぁ、まったくかけてる意味なんてねぇがな」
じゃあなんでかけてるんだよ!もうキャプテン…大好きだ!という気持ちを込めて叫んだ。
「流石ですね、キャプテン!」
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