あおいそら

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03

 - 運河 -

 趙家でお世話になって数日。
 月英さまから一通りの基礎を習い終わり、次からは時間が出来たら来てくれることになった。
 家人の方はとても優しくしてくれる。

 趙雲との関係は....あれ以来全く会ってないので進展などあるわけもなく。
 ひたすら私は与えられた部屋に籠る生活をしている。
 軽い監禁じゃないかなんて思ってなどいない。

 ひたすら大人しくしているのも飽きてきた頃、幸運(?)は舞い降りてきた。
 なんと、数日間趙雲は家を離れるそうなのです(家人談)。

 なんという絶好のチャンス。
 この隙に仲良くなった家人に手伝ってもらって、今までできなかった事をできる。

 うふふ。と独り笑って心躍らせながら下準備を始めた。


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 昨日は家事を教えてもらい、今日は繁華街?までお出かけ中。
 格好は趙家で着てたようなびらびらしたいかにも名家といった格好は元々好きでもないので動き易い服…。
 ということで男物の町人が着るような服を着ています。
 ノリノリで男装しちゃってるのは気のせいの方向でお願いします。

 ウキウキと家人からちょっぴり頂いたお小遣いで買った桃饅を頬張り、辺りを見回す。
 通り過ぎる人や店の人の表情は生き生きとしていて、とてもいいところだと感じる。

 そして道は大通りだけ石畳になっていて歩き易かった。

 もぐもぐと二つ目を頬張っていると正面から出掛けていたハズの趙雲が歩いてくる。
 頭が真っ白になったが、私がここにいるとは思っているはずもないし、男装してるし大丈夫とタカをくくってそのまま歩きながら隣を通り過ぎようとした。

「 な に を し て い る 」

 隣を通り過ぎようとした瞬間に趙雲に思い切り肩を掴まれた。


 あの後、にこやかな黒い笑みで私の首根っこを掴んだ趙雲に引きずられ趙家へ強制帰還。
 机を挟んで問い詰められてる最中で、家人の人がおろおろと影から此方の様子を見ている。

「私が居ない間に随分好きな事をしてたようだな」

「すみません....」

「だから私は嫌だと言ったんだ....」

 うだうだとありとあらゆる嫌悪の言葉を吐き出し始めた趙雲の言葉にじっと耐える。

「あの時こうしていれば....」

 耐える。

「何故劉備様はこんなどこの誰ともわからない小娘を....」

 耐え....られるかぁ!


書きかけ
2013/10/29

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