あおいそら

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いみがわかりません

 うん?…ここはどこだ?
 周りを見渡す。
 見た事のないような物で溢れ…てるわけではなく、見た事のあるものも沢山ある。
 よっこらしょい!と心の中で掛け声をかけながら横たえていた体をおこす。
 高い台の上に転がってたと思ってたら、どうやら怪しげなベッドというか、診察台?のようで…ベッドに腰をかけても足が床に届かないんですが。
 うわー、どういう状況?と色々考えながら投げだした足をブラブラさせる。

 視界に入った足は素足で、今身につけているのは…。

「起きたか」

 ガチャリと開いた扉から現れた男は長身で強面で…うん、怖すぎるよ!
 素早くベッドから降りて、ベッドの影に身体を隠しつつその男を見つめると…呆れた様に溜息をつきながら私に近づいてきた。
 流石に逃げ場が無いことも分かっているので、非常に腹立たしいが…私に近づいて屈んで私の目をのぞき込んできたのは我慢してやる。

「…体調はどうだ?」

 ムムッ。とガン見していると、私の頭を撫でながら思いのほか優しい声で語りかけてきた。
 てか、グリグリと頭を撫でるのはやめていただきたい。

「ココは何処ですか?」

 頭の上に置かれた手を払いのけながら聞くと、ギュッと眉間に皺を寄せて不機嫌そうに男は呟いた。

「俺の船の中だ」

 そんなに広くない部屋だったので、やけにハッキリと耳に届いた。
 そう言えば…エンジン音と船独特の揺れを感じるけど、そんな所に私がいるのか理解出来ない。

「何故わたしはココに?」

「拾った」

「…あ?じゃなくて、どういう経緯でわたしが落ちてて、貴方が拾うことになったんですか?」

 思わずガラの悪い声が出てしまったので、慌てて取り繕いながら、わたしより少し上にある目を覗き込むと、男はわたしから視線をそらして片手で自分の顔を隠した。
 かと思うと、ボソリ。と何かを呟いた。

「…えと、今なんて?」

「…俺は海賊だ。
 気に入ったから拾った、それだけだ」

 半ば叫ぶように言い放った男に、理由になってない!と心の中でツッコミを入れてしまったのは仕方ないよね。
 直接言うのは見た目が怖すぎて無理!


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- ©2015/11/17/Thu/AOISORA -