<< >>
▼ 悪夢
最後の日.02 楽しかった時間はあっという間に過ぎ去り、突然その瞬間は訪れた。
…ヴォルデモートの来襲、である。
それは、私達がポッター家を出た後のことで…気がついた時には全て終わっていた。
慌てて戻った家には、冷たくなったリリーとジェームズが転がっていて、ハリーが泣き叫んでいた。
呆然とハリーを抱きかかえたまま立ち尽くしていると、怒りの表情を浮かべたシリウスが"ワームテール"と呟いたかと思うと、オートバイに跨がり…私を置いて行ってしまった。
ダンブルドア先生やリーマス達が来るまで、私はただハリーを抱いてあやすことしかできなかった。
――結局私は、守れなかったのだ。
<< >>