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▼ アルバム
沢山撮った写真をプリンターで印刷して台紙に貼り付けて…アルバムが完成した。
そしてそのアルバムをザンザスと一緒に見れるように、目立つ場所にそっと置いた。…アルバムの最後のページには、幹部+私の集合写真。そして、待ってる。とメッセージを残した。
まだザンザスが目を覚ますのは先だけど、その日まで毎年アルバムを作りたい、なんて思いながらアルバムの背表紙をそっと撫でて本棚に仕舞った。
* * * * * ふと視界に入った本棚のアルバムを引っ張り出す。
つもった埃を払いのけ、ページをめくると当時のことを思い出した。…入ったばかりの私が、同じく入ったばかりのベルの指導をしながらスクアーロをからかって遊んだり、ルッスーリアのお菓子を食べたりしたっけ。
それにしても、この頃のベルは私より小さくて…可愛かったんだよなぁ。
思わず数ページめくってから、ふと気がつく。…そういえばザンザスに見せてない。
思い立ったら即行動、ということでアルバムを抱えてザンザスの部屋に突撃する。
「ザンザス!」
「…あ?」
勢い良くノックもせずに扉を開けると、どうやらソファーで寝ていた様子のザンザスが半眼で此方を見たと思うと、なんだクコか。と目を閉じようとしている。
寝直される前に素早くザンザスが寝転んでいるソファーに腰掛けて、アルバムをぐいっと見せる。
「ザンザスが冷凍されてる間、幹部みんなの写真を撮ってアルバムにしてたんだけど!」
一緒に、見よう!とザンザスの腕を引っ張っると、ザンザスは抵抗せずに欠伸をしながら起き上がった。
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