あおいそら

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独白

 好き、大好きなんです。


 見上げるほど高い身長も、私より長いサラサラストレートの銀髪も、無駄にデカイその声ですら好きなところの一つ。
 いつ好きになったのかは分からないけど…でも今好きだから、なにも問題ないのです。

 その上司について幾つも任務をこなし、その後ろ姿、戦いざまを見つめてきました。
 流れる髪、舞い散る血飛沫…赤く染まりながら残忍に嘲笑う姿。…その姿に見とれてたら同僚に怒鳴られたっけ。

 …えへへ、嬉しいなぁ。大好きな貴方に抱きしめられてる、なんて。
 あたたかくて、シアワセ…です。

「…もういい!喋るなぁ!!」

 なんだか眠いです。
 …服、汚しちゃってごめんなさい。
 いつか、いつか必ずお返ししますから…だから、だから…もう暫くこのままでも、良いですか?

「…ぁあ!構わねぇ!!…だから!」

 好きになって、本当に…よかった。
 …隊長、いま、まで…ありがとう、ございました。
 あい、してました。

「――逝くなぁあああぁ!!」

 …彼の慟哭が聞こえた気がした。

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- ©2015/11/17/Thu/AOISORA -