あおいそら

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見つけた

 今日は高校の入学式。
 つい先日まで2度目の中学生生活を送っていたわけですが…今日からは2度目の高校生生活に入るわけですね、うん。

 ありきたり?な感じで並盛にトリップしてきた私だったが、運が良いのか悪いのか…緑中。
 いくら2度目とはいえ…名門女子中学校、勉強について行くので手一杯。同学年に三浦ハルがいると知った時には3年の卒業式で…原作に一切触れることなく学校を卒業した。
 別に主人公達とはしゃぎたいとかそういうのもないし、何より自分の命が一番大事だから…むしろやったぜ!という気もしている。

 そんなわけで、頑張って勉強した甲斐もあって…希望校に合格できたわけです。

 2度目の人生?今度こそ良い暮らしをするぜ!と意気込みながら、クラス表が貼ってある板を見る。
 群がる人の間から覗けば…A、B、C…どうやら私は1-Cらしい。
 間違ってもAから順番に賢さ順とかでなければ良いなぁ。と鞄を抱え直して教室に向かった。


 教室にはすでに数人のクラスメイトがいたが、顔見知りは…いなかった。
 前の黒板に貼られている席順の紙を見ると、窓側から2番目で前から3番目。
 …微妙な場所だなぁ。と思いつつも素直に席に向かうと、隣の席にすでに誰か座っている。
 きっと暫くは席替えもないだろうし…適度に仲良くなっておくか。と軽い気持ちで声をかけた。

「おはよう。
 私、雨草 クコ。
 隣同士、よろしくね」

「あ、うん。
 僕は入江 正一。
 こちらこそよろしく」

 顔を上げた隣人の彼は、なんかどこかで聞いたことのある人でした。

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