あおいそら

ふしんしゃ

「ふぃー!念願のゲーム、ゲットだぜ!」

 フフフン♪と若干スキップしながら帰りを急いでいたのだが…思わず真顔で立ち止まった。
 カラ松が、橋の欄干でチラチラ見てる…!
 えっ?なにあの格好、引くわー。

 黒いライダー的な革のヤツにドクロのバックル。そして、キラキラなズボン…。

 通りかかる人が白い目で見ている事に気がついてないんだろうな…。
 可哀想に思って、声をかけてあげる事にする。

「何やってるの、カラ松君?」

「フッ、もちろん君を待っていたのさ」

 キラキラと全力のイケメンフェイスで振り返るカラ松。
 もう、苦笑いである。

「なに?ストーカー??駄目だよ、犯罪は
 てか、カラ松君この後暇でしょ?
 ちょっと付き合ってよ…って、なぜ照れる!」

 ゲーム買ったから!と、頬を染めて俯くカラ松に買ったばかりのゲームを見せる。
危うくコッチも赤面するところだった。

 なんだ…ゲームか。とあからさまにガッカリするカラ松。
 私は変にカッコつけてるより、素直なカラ松のが可愛いし、好きだなー。

「とにかく、来るの?来ないの?」

 と、もう一度カラ松を見るとなにやら蹲っている。

…腹痛か??

 大丈夫?と声をかけると、カラ松は勢い良く立ち上がって、もちろん行きます!と叫んだ。
 あ、来るんだ…

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