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「・・・まじか。」

帰宅したら、まず下駄箱からだされた靴が散乱
買い物袋を机において電気をつければ食器全出。何してくれてんの。

靴を脱ぎぺたりとフローリングを歩きながら寝室へ向かえば、ドアを開けた向こうに人がいた
しかもチェストの中全出。ちょっと、シャレにならないんですが?

「・・・誰。」
「あっ、すいません!この家の方ですよね!?」
「そうだけど、君は泥棒かな?」

中には二人。小学生中学生・・・いや、高校生かもしれない
酷く脅えてて、でも必死に気丈に振る舞ってる感じ

「泥棒じゃありません!!僕達気づいたらここに」
「っ!て、んにょっ、嫌だっ、ここにも天女がっ、なんで!」
「わ!久々知先輩、落ち着いて下さい!!」

・・・なんか、話がみえないし高校生のほうが過換気症候群になってるんですけど
どうするのよこれ。私が悪いの?

「ほら、落ち着いて。私はその天女とやらじゃないよ。さ、しっかり息して。」

どうどう。と背中をさすりながら言い聞かせるように話しかけていれば、くたりと寄りかかられた
見れば気絶してる。本当どうしよう

「泥棒じゃないのね?」
「はい!」

まぁ確かに泥棒にはみえないし。と改めて施錠チェック(1LDK)をして、緑茶を淹れた(ただ今の室温、10℃)

「その子はそのままに、おいで。」

ベッドに寝かせておいた高校生を心配そうに見た後、警戒しつつ床に座った
・・・ソファーに座ってくれないかな?

「ソファーに座ってくれる?」
「そふぁあ?」
「・・・え゙、ソファーしらない?これ。」

トレーに緑茶と羊羹をのせソファーに座り隣をぽすぽすと叩けば、恐る恐る座った小学生がおお!と声を上げた
座り心地いいでしょ!選びに選び抜いたんだから!

「ふっかふかっすね!」
「でしょー!奮発したんだもの!はい、羊羹食べれる?シュークリームとかあればよかったんだけどね。」
「も、もらっていいんスか!?」

どうぞー。と言えば、一口食べてうまい!と笑顔がみれた
と○やだからね!(実家からかっさらってきた。茶葉も)

「はーっ!久しぶりにほっとしました!」

ニカッと笑ったときに見える八重歯が可愛い!

「それはよかった。じゃ、帰ろうか。」
「えっ、」

えっ、て。驚きの意味がわからないよ
帰りなさいよ。え、ホームレスなの?

「家は?」
「っ、オレ、のこと信じてくれますか!?」
「・・・えっと、まぁ話してみなよ。」
「オレ、室町時代から来たんです!」

・・・あちゃー痛い子だったか。そうか、電波だったか。