1 
良縁でも悪縁でも、願われるのなら結びましょう
良縁でも悪縁でも、願われるのなら切りましょう

美縁・良縁・愛縁・幸縁・ 守縁。即ち五縁を結びます


「彼らを引き離して!!四六時中一緒にいられて、あれじゃ私が彼と二人きりになんてなれないわ!」

お願い!と切に願う少女に、社の使い魔がその場を離れた


ところかわってここは忍術学園
くノ一教室で授業を受けていた少女の元に知らせが届く
カァ、と一羽の烏が鳴けば、少女は知らせに人知れず頷いた

(忍たま・・・ね。)

*****、13歳。行儀見習いとしてくノ一に在籍する、巫女である


「***、どこ行くの?」
「忍たま長屋ー!」
「あんたが悪戯仕掛けに行くなんて珍しいわね。」
「ふふふ。うん!」

呪文も道具も必要ない
ただ、願うだけで力は発揮される
だから、願われた以外で巫女は決して願わない


「あなたが、不破雷蔵さん?」
「・・・?はい、そうですが。」
「少しいいかしら?」

くノ一が何だろう?と顔に出しながら頷いた不破を図書室から出し、願った

彼ら・・・不破雷蔵と鉢屋三郎の縁を切るために

「どうかしたの?」
「同室者の名前、覚えてる?」
「・・・?えっと、鉢屋だよね。狐面の子。」
「仲良い?」
「あんまり、よくないかな?挨拶返さないから、彼。彼に何か用?」
「ちょっとね。わざわざごめんね。」
「ううん!じゃ、行くね。」

バイバイ。と手をふって、くノ一長屋まで戻った


プツン


その日から、彼らは挨拶すらしなくなった