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母親は女神だった。父親とは大違い。
なんだあれ。本当に父親か?

「眷属になっちゃえばお父さん達が狙われることもなくなるのにっ!!」
「ホント最低だなクソ親父!!!」

なんでも、七松小平太先輩(先輩なのか?よくわかんない。)の家も名家(土井先生には劣るらしい。これもよくわかんない。)らしく
眷属になれば他の家は手を出し辛く?なるんだと

だからなんだ!!!

「お父さんは血を吸われたことないからわかんないんだよ!!あ゙〜〜っ!思い出したら全身サブイボたったじゃんかぁっ!!!」

うがー!!となった私の代わりに、母親が父親を成敗してくれたのでよしとして、今日も今日とて私はあの学園へ足を運ぶ



ていうか一つ疑問。吸血鬼って男しかいないんだって。なら、子供どうつくるの?



「人間の死体が吸血鬼になったのが最初なら、死体がなんじゃねぇの?」
「なにそれ怖・・・、・・・・・・ひっ、」

たっぷり間を空け、飛び退く
いつの間にか隣を歩いていた赤茶髪の少年はきょとんとしてるけど、私は口から心臓出るかと思った!!

「だ、だれ、え、口に出てた?」
「出てた。俺は富松作兵衛、隣のクラスだ。知らねーか?」
「し、らないっ、」
「そうか。ならこれからよろしくな!」
「う、うん・・・よろしく。」

握手をしたら、弾かれた・・・吸血鬼か!
貴様吸血鬼だな!騙された!!

「いてぇ・・・孫兵が言ってたのはこれか。」
「孫、あ、」

隣の蛇つかいね。うん。
・・・お友達?お友達なの?
蛇を従える吸血鬼さんとお友達なのね?

「じゃ!」

よし逃げよう。とダッシュしたのは言うまでもなく
そしてコケた。最早ギャグ漫画のお約束のようです

「いっ、たい、」
「大丈夫か!?」

さっ・・・きの人、人?人じゃない。
色々人じゃない。

「起きれるか?」
「は、はい、」

じゅわっと嫌な臭い
それも気にせずに支えて起こしてくれたのは、やっぱり吸血鬼。なんでしょうか

兎に角お礼を言えば、困ってる奴がいたら助けるのは当たり前だと笑われた
いい人?だ!そうだよね、体育館ででた吸血鬼みたいなのはレアだよね

「血出てんじゃん!」
「絆創膏あるか、ら・・・」

ぺろっと膝が舐められて、固まる
ぞわぞわぞわと這い上がってきた悪寒と、気持ち悪さに浮かぶ涙

膝弱いのに!くすぐったいんだか気持ち悪いんだか痛いんだかわかんないよ

「や、めて!!」

バチン!とまた電気がはしって
吸血鬼が離れた隙に逃げ出した