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「・・・ここにこのくらいの子どもはこなかった?」
「それなら、外へ出て行ったよ。」
「おぅふ。」

まさかだ。逃げたのかと頭を抱えたのも一瞬
服をマグル仕様に変えてロンドンに飛び出した
手こずると思っていた子ども探しは数百メートル先であっけなく終わりを告げた

呆然と。そう、ただただ車道をみて手をつなぎ、まるでこの世の終わりのように立ち竦む二人の襟首をつかめば
二人の手を引いて歩かせ漏れ鍋へ戻った

『ここ、どこですか?』
『あの鉄の塊は一体・・・』
『ここはヨーロッパにあるイギリス。ロンドンだよ。そして、あれは車。』

耐えるようにだんまりになってしまった二人をつれ漏れ鍋にはいれば、すぐに姿現しでホグワーツの敷地ぎりぎりにたった
黒のローブを羽織り手を引き歩けば、真っ直ぐに校長室へ向かう
気味が悪いくらい大人しくなった二人は、ガーゴイルが動いた瞬間飛び退いた

『来なさい。それとも、鉄の塊が行き交う場所に放置されたい?』

ひゅっと息をのみ、途端にしがみついてきた二人は、ようやく理解したようだ
私が捨てれば、死ぬと

「***か。」
「はい。ヴォルデモードがポッター家に。今夜かと・・・きっと、守りは破られます。」
「セブルスから聞き強固な守りを気づいたが・・・」
「守人がシリウスから変更がなければ、助かるかも・・・ですが、裏をかくつもりで守人を変えている可能性もあります。」
「うむ・・・早急にシリウスと連絡をつけるとしよう。・・・それと、後ろの子はなんじゃ?」
「日本の忍者かと。」
「・・・その服、」

はっとしながらも手紙を綴るあたり、ダンブルドアは素敵だ
暖炉に首を突っ込みセブルスを呼ぶあたりも、素敵だ。怯えてる子どもを前に

「セブルスはないわぁ・・・」
「何か言ったかね?」
「おほー!」

突然の登場に変な声をあげれば、二人に見られた
しかしだ、それよりも。
真っ直ぐダンブルドアのもとへ歩み寄り用件をきくセブルスの後ろに、同じ様な服の二人の子どもが

「セブルス、それなに?」
「・・・子どもだ。・・・貴様もなんだ、その子どもは。」
「帝王の部屋に突然現れた」
『雷蔵!三郎もいるじゃないか!!』

突如セブルスの後ろにいた一人が叫び、もう一人が目を見開いた
こっちの二人のうち一人は泣きながら駆け出し、一人はふらふらと近づく

「・・・とりあえず、我輩は伝令に向かう。」
「あー、うん。日本語わかるし、みとくよ。」

校長室からかけだしていくセブルスを見送り、ダンブルドアに向き直る
そうすれば、ダンブルドアは紅茶と茶菓子を用意して微笑んだ

「なんです?あれら。」
「つい先ほど、急に部屋にあらわれての。とりあえずセブルスに預けておいたのじゃ。」
「セブルスが子供嫌いと知ってのその仕打ち、中々のSっぷりです。」
「ふぉっふぉっふぉ。」

笑い事じゃないんだけど。と4人を振り返れば、やっとつれてきた二人に笑顔が見えた

「知り合いだったようじゃの。」
「ですね。とりあえず、魔力はあるみたいですね。」

紅茶を一口ほっと息をはけば、ダンブルドアが優しげに笑う

「以前の件、承けてくれるのなら保護しようかの。」
「っあー・・・」

興奮状態から落ち着きを取り戻しはじめた4人に咳払いをすれば
一斉にこちらをみる四対の目に苦笑が漏れた

『帰るよ。』
『『え!』』

声を上げた二人を守るように立ちはだかる二人に杖を向ければ、立ちはだかる二人は不思議そうな顔をし、後ろの二人は青ざめた

『やめてください!』
『先輩たちになにする気ですか!』
『吠えるな。その二人はダンブルドアの庇護のもと、あんたたち二人は私が。』

子供のだだでどうにかなると思うなよ。とそっけなく返せば、立ちはだかる一人が小さな声で質問を口にした

『どうすれば、4人で一緒にいられる?』
『そうだなぁ・・・あんたたちがちゃんと名乗ってお世話になりますって頭下げられたら、いられるよ。』
『不破雷蔵です!』
『中在家長次。』
『わたしは七松小平太だ!』
『・・・鉢屋、三郎。』
『私は***。ということで、ダンブルドア。』
『日本語のままじゃよ?』
「おっと。先の一件、引き受けます。」

頭を下げた私に、ダンブルドアが柔らかく微笑んだ