躾 *


「臭い。近寄らないでくれ。」
「はァ!?」

袖で口元を押さえて後退る***に、ジャブラは硝煙染み込むジャケットをソファーへ叩きつけ髪を後ろへ払った
***は汚物を見るような目でジャケットを横目で見てから、嫌そうにサニタリールームを開け放つ

「ジャブラ臭いお風呂入ろう。」
「てめェ・・・任務終わったらすぐ来いっつったのは誰だ!?」
「シャワーくらいは浴びようマナーだろう。」
「おまっ、な、あ゛ー!!腹たつ野郎だなてめェがこんなもんつけるから洗いたくても洗えねェんだ狼牙!!」

服を破いたジャブラは獣人化しかけて呻き、歯が割れそうなくらいに歯を食い縛って***の胸ぐらをつかんだ。今にも食い殺しにかかりそうなジャブラはぎしりと軋んだ縄に顔を強張らせる
任務に行く前に縄化粧させてと乞われ、断れるわけもなく縛られた体は獣人化しようとすれば肉に食い込んで身悶えさせ、体術もままならない状態での任務を余儀なくさせられたのだ
それでも、全て承知のはずの***は軽くハンズアップして、裂かれたシャツから覗く縄化粧に小さく笑いを漏らすだけ

「な、んだよ。」
「乳首たってる。」
「っ、触んな!」
「もしかして・・・ああ、うん。やっぱり。」

***の足がジャブラの脹ら脛から太ももを滑り、膝がコリコリとぺニスを刺激する。腰が引けばそれを追い、じわりとズボンへ滲む体液にくち、くちゅりと水音が鳴らされた
ジャブラは唇を噛み、***のシャツから手を離す。***は膝を退かせようとしたが、ジャブラの口からはあっ、と声が漏れて固まった

「・・・気持ちいい?」
「うるせっ、」
「貸してあげようか。」

ジャブラの縄化粧を指で辿り、強制的に上向きに固定されているぺニスを握る。そのまま押し黙るジャブラの手を引きサニタリールームへ投げ込んだ
どうやら、何をおいてもまずは清潔らしい。***が入る気だったのが、バスタブにはバラの香りの入浴剤が溶かされている

「・・・一緒に入んのか。」
「洗ってあげようか。」
「いらねェよ!」

CP9に属しながら色白で細い体。筋肉も薄く、髪が長く下着は女物だ。***は、道力がカリファとかわらず、ハニートラップを得意とする諜報部員である
そんな男に抱かれる悦びを覚えてしまったのは、ジャブラの人生で最大のミスだ。少なくとも、男として、ジャブラが誰かを悦ばせることは***が生きている限りないのだから

「ガチガチに勃たせて見つめないでくれる?まずは清潔からだから。」
「縄っ、ほどけってんだよ!」
「ちぎれば?」
「っ、てめェがいいっつわねーのにできるわけねェだ狼牙!!」
「いいよ。おいで。」

ちゃぷと水面を揺らしてバスタブへ浸かった***は纏め上げた髪がうなじにかかっていないことを確認し、縁に頬杖をつきながら笑って見せる
ジャブラはおれが行くのかよと文句をいいながらバスタブへ近づき、後孔に触れる玉結びがこれ以上食い込まないように慎重にしゃがんだ。体のラインを浮き彫りにする縄と肌の隙間を整えられた爪が潜り、***はくすくすと笑いながら縄をつかむ。慌てたジャブラの手を絡めとった***が強く縄を引けば、後孔へ食い込んだ玉が体を痺れさせ膝を折らせた

「ひっ・・・!ひうっ、」
「カウパーがとろとろ溢れてくるね。」
「あ゛あ゛っ!!あっ、いひゃ、」

ぐりぐりと麻縄が結ばれた玉が後孔を刺激する度にジャブラの眉は下がり力なく繋がれたままの手をすがるようにつかみ返す
***は仕方なさそうにバスタブから出ると、スポンジを泡立て大人しくついてきたジャブラの首にスポンジを押し付けた
ふわふわの泡が撫でるように肌を滑り、ジャブラはぞくりと這い上がる気持ち良さに止めろと騒ぎ***の手を振り払う。驚いた***はため息混じりに頭をかき、化粧台の真横にある棚から縄を一束取り出した

「どうしたい?ジャブラ。」
「っ、悪、かっ、た・・・」
「うん。いい子。」

自主的に手の甲を合わせるように腕を後ろへまわしたジャブラは肌を滑る麻縄に肩を跳ねさせ、きつく縛られ身動きが取れなくさせられてきつく目を瞑る

「ちゃんと、手をすぼめてね。」

耳元で囁かれた声に短く浅い呼吸を繰り返すジャブラは手首に感じた熱に息を詰め、ボディーソープが泡立てられるように滑らかに***のぺニスを包んだ
体の疼きは渇きのようで、てろんと重さに耐えきれないかのように吐き出された舌が掴まれ限界まで引き摺りだされる。くちゅくちゅと遊ばれる舌がしごかれ爪をたてて引っ掛かれ、いちいち刺激に喘ぎを漏らすジャブラは***の指をしゃぶってぼたぼたと涎を床へ落とした
密着した腕を割って擦り付けられる熱を求めて腰が揺れ、鍛え上げられたジャブラの臀部が***へ押し付けられる。下をみれば顔を出しては隠れる腹の奥にと望むものがあり、まるで***に撫でまわされているかのような縄化粧に昂っていた体はジャブラの矜持などそ知らぬふりで赤く色づいた

「このまま、出したら満足するかも。ね?ジャブラ。」
「っ、てめ、」
「うん?」
「おあ゛っ・・・!?あ、あ、あっ、やめろっ、そ、れは!ゥう゛ッ・・・!!」

後孔を小突きだした熱が欲しくてたまらない。お情けを、少しだけでいい。でも、これ以上触ってもらえないのはわかっている。だからジャブラは***を振り切り、口で落ちているスポンジをくわえて足に擦り付けた

「ん゛っ、ふ、ふうっ・・・ふぐっ、」

さりさりと肌を擦るスポンジで汚れが落ちているかなんてわからない。ただ、膨らんで刺激を待つばかりのぺニスに擦り付ければそれは甘い痺れになり、夢中で擦り続けるくらいには頭の中は幸せな状態だ
***はおかしそうにジャブラをわらうと、頭から冷水を被せ衝撃で飛び散った精液をシャワーで流していく
ジャブラは呆けながら***を見上げ、くぅんと鳴いた

「泡だらけだよ。」
「かまわねェよっ・・・!」
「こっちが構うよ。」
「いいからっ、」

嫌がる***に必死にすりよりぺニスをくわえれば、***はバスタブにジャブラを投げ入れ先に出てるからと縄を緩めてシャワーで泡を流し出ていってしまう
ジャブラは悪態をつきながら引きちぎるように縄を解き、早く早くと***が受け入れてくれるよう体を洗い濡れた髪をそのままにサニタリールームから飛び出した









「ふあっ、あ゛、あぐっ、」
「そこが好き?」
「も゛っ、いやだ・・・っ、ひ、手、手ェつかいてェッ・・・、 」
「ダメ。」

後ろ手に重ねた手は縛られてなどいない。***の指示で手を使わず、***の上で思いのままに体を揺らしていた

「あア゛っ、あーっ、イクっ、イクイクイク早く許可っ、くれ!」
「先にイったら、また出なくなっても気を失うまで弄くりまわすからね?」
「っ、ひっ、ひは、ああう゛、ん゛ァああーっ!」

息も止まる悦びに震えたジャブラの口元には笑みが浮かんでいて、手がだらしなく涎を垂らすぺニスを扱き勝手に達してしまう
先を望むから言いつけを破り、酷くしてほしいから***より先に達した。もっと言うなら、***が酷くするのを好むから、喜ぶ顔が見たくて、雄になった顔が見たくて、乱暴にされて剥き出しの***を感じたくて言いつけを破ったのだ

「変態。」
「い、いからっ、犯せよ、ふっ、ふーっ、グルルッ・・・腹ん中、かき混ぜて、種付けしてくれ!早、あああ゛ァあ!!」

膨らんだしこりを穿つ熱にまた後ろ手に結び直した指がほどけていった
腰を掴む手に重ねた手は汗で滑り、濡れそぼった後孔でくわえこんだぺニスに突き上げられる度に火花が散るように頭の中が光りに塗り潰される

「あがっ、ァい゛・・・いい゛ッ、ひはっ・・・はあ゛っ、 あ゛〜っ、あーっ、」

***は気持ちいいを全身で表現するジャブラの顔をつかまえ口づけて、言葉を理解できるかわからないような状態に笑いながら好きだよと囁いた



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