- ナノ -
奇跡
奇跡って、蜂蜜をとろりと入れたレモネードって感じ、と君は言った。そうかな、と僕は首を捻る。君は初夏の風のように爽やかに笑った。透き通って、きらきらしてて、明るい色で、……あまいの。その瞬間、君のやわらかな唇が頬に触れた。ああ、君に会えた奇跡。
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