- ナノ -

ソナチネ


たしかにそれはあった

まっしろなゆきたち
そらからまいおりながら
ふゆのひのメロディを
とうめいなねいろで
ぽろろ、とかなでていた

なつ

おなじばしょに
ゆきたちのすがたも
おんがくもない
すべてはまぼろしのよう
ゆれるかげろうにとけたか
それでもたしかに

たしかにそれはあった






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