- ナノ -
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昔むかし、一頭の竜がいました。その竜はとてもくいしんぼうで、ケーキが大好きだったそうです。なかよしの青年からケーキをもらうと、それはそれはうれしそうな顔をしたといいます。
これは、ちいさなころ祖母から聞いた話。彼女はその話がとても好きだった。なぜだか、いまもどこかでおいしそうにケーキをほおばる竜の姿が、はっきりと思い浮かぶのだ。
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