- ナノ -


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 すっ、と飛ばした紙飛行機を追って、仔竜は飛んでゆく。父も母も、竜はみるみる間に大きくなり手がつけられなくなるからと、共に暮らすことに渋い顔をした。しかし少年には仔竜を見捨てることができなかった。あの日ひとりぼっちだった仔竜。彼はいま、少年の飛ばした紙飛行機を捕まえ、顔じゅうをほころばせて笑った。


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