- ナノ -
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あのね、とってもいいものがあるんだよ。そう言って、人の子は手を開いた。星の形をした色とりどりの金平糖がきらりと輝く。おほしさま! そう言って、子はにっこり笑った。夜空に輝く星々に追いつきたいと、竜は幾度も思った。たとえ無理だとわかっていても。しかし、こんなに近くにもあったのだ。星と、明るくきらめく星のような笑顔が。
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