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- ナノ -


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 もはや過去の生き物となったいま、竜が空を飛ぶには目立ちすぎてしまう。尾を身体に巻き付け、小さくまるまって、草木の間に竜はまどろんだ。幾つもの季節が竜の上を流れ去った。やがて竜が目を開けたとき、折り畳んだ翼の隙間に鳥の巣がかかっていた。
 空を夢見るような卵が、そのなかに眠っていた。


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