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- ナノ -


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 竜が駆けつけたとき、深緑の鱗を持つその竜は、すでに僅かに息をするばかりであった。なぜ知らせてくれなかったのだ、と竜は言った。苦しい呼吸に言葉も絶え絶えになりながら、深緑の竜はこたえる。心配をかけたくなかったからな。それに、おまえは、最後まで人間を信じていた。
 深緑の竜の腹、竜の身体で最も軟らかい部分が、人の作り出した鋭利な武器で引き裂かれ、貫かれていた。深緑の竜は、よく見えなくなった目で、それでも竜の方を向き、僅かに笑んだ。それきり、もう二度と動かなかった。


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