つながり
- ナノ -


つながり

どう考えたって、もう二度と会うことのできないひとっているものだ。
あんなに言葉を交わしたのに、あんなにお世話になったのに。
もう、二度と会えないひとっているものだ。
いつかその人たちの名前も、一緒に過ごした日々も、
思い出せなくなってしまうのだろうか?
まるで最初から会ったことなどなかったかのように、
何もかも消え去ってしまうのだろうか?

私は、思う。
いままで会ったひと、誰かひとり欠けていても、いまの私はいなかったのだと。
いままで会ったすべてのひとが、いまの私を作り、支えてくれているのだと。
たとえ名前も、共に生きた毎日も、すべてが忘却の彼方に消えたとしても。
そのひとたちが支えてくれる、この自分という存在がある限り、
きっとつながりは切れやしない。
私は、ひとのつながりを、信じる。




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