6‐2
- ナノ -


6‐2


 ここに書いてあることは、やはりあなたたちにもショックだったかもしれません。
 私自身も、すぐには信じられないことばかりでした。
 最初は否定し、こんなことはないはずだ、と認めるのを遅らせていましたが、本当は気づいたあの瞬間、夢が崩れたと思ったあの瞬間に、すべてが事実だと、私にはわかっていました。
 それでも気持ちと考えを整理するのにこれだけの長い時間がかかってしまい、その間あなたたちに思いを伝えることができなかったのを申し訳なく思います。
 本当は、すべてを話してお伝えすべきだったかもしれません。けれども、私にはこれほど多くのことを正確に伝えられる自信がなく、いつでも私に深く関わってきた「書く」ということで表現することで、自分にも、決着をつけました。
 これが私の、本当の気持ちです。
 そして小学校、中学校、高校と考えてきたことの答えです。
 これからも私はたくさんの失敗をして、たくさんの涙を流して、あなたたちにもたくさんの迷惑をかけてしまうでしょう。
 しかし私はそれでも、生きている限り精一杯力をつくします。たとえもう一度、自分自身と闘う日が来たとしても。



 どんなときだってどこかから見守り、ここまで育ててきてくれたあなたたちに、心から感謝しています。
 だから、私に言わせてください。
 ほんとうに、ありがとうと。



                          大切な、あなたたちへ





[ ]