▽#03
「僕の所有物になにしてるんだい、君たち」
そこに現れたのは
「君たち全員、咬み殺す」
来てほしいと願った彼の姿
「雲雀さ…!」
ふらつく足で彼の元へいく
寸前で倒れそうなところをガシッと支えてくれた
「落ち着く香り…」
それだけで涙が出そうになる
「フッ…待ってなよ、」
私を庇うように前に立ち、クローバーとスペードを睨み付ける
「おやおや、お嬢様を守る騎士(ナイト)といったところですか…ですが、こちらには人質がいることを知っていますかな」
「そんな草食動物に興味ないよ、ねぇ…どっちが強いの」
ギラリと肉食獣のように目を光らせ、二人を見つめる
何一つ同様を見せない彼に二人にも緊張が走る
「…なるほど、彼らより君を殺した方がお嬢様にダメージを与えられそうだ。ボンゴレ十代目の首はまた後程…今はお嬢様を連れ戻すのを優先しましょうかねぇ、スペード」
「おぅ、そうだな」
沢田くんと獄寺君を解放し、こちらを足を向けるクローバーとスペード
「二人でかい?いいね、ぞくぞくするよ…!」
ニィと笑みを浮かべ二人に向かっていく雲雀さん
私は見つめるしかなかった