赤井さんの言葉が嬉しくて、嬉しくて、すぐに返信した。 いますぐにでも飛んでいきたいけれど、今日はどうしても出掛けなければいけない用事がある。 逢いたい気持ちを抑えて出掛けたけれど、一日中赤井さんのことが気になって仕方がなかった。 用事を済ませて帰宅した時には、もう夜だった。 今日は満月らしく、大きな丸い月が私を見下ろしている。 鍵を開けて家の中に入り、ほっと一息ついた時だった。 ベランダに出るための窓の側、特に闇が深い場所に誰かが立っていることに気付いたのは。 「おかえり。待ちきれなくて逢いに来てしまったよ」 「赤井さん!」 明るい場所に一歩進み出てきた赤井さんに駆け寄り、その逞しい身体に抱き付く。 赤井さんは揺らぎもせずに私を抱き止めてくれた。 「その様子では、君も同じ気持ちでいてくれたらしいな」 「もちろんです!赤井さん大好き!」 「ああ、俺も君を愛している」 頬を包んだ片手で顔を上げせられ、深く情熱的に口付けられる。 「ところで、降谷くんのことだが」 見上げた先のグリーンアイに射抜かれ、私は硬直した。 「あ、赤井さ……」 「これから君の身体に、時間をかけてじっくり聞くとしよう。もちろん、構わないだろう?」 ──なあ、なまえ? |