ハンドメイドコスメの店で買って来たバスメルツをお湯にとぽん、と浸けると、ガーゼに包まれた製品からゆっくりと成分が滲み出て来て、次第に湯が乳白色へと変わっていく。 それとともに、ラベンダーとサンダルウッドの上品な香りが漂い出した。 ローズも入っているみたいだが、そんなにキツくなく、ふんわり香る程度なので男性でも大丈夫だろう。 上品で癒される香りだ。 「わ、とろとろ!」 「ああ、とろみがあるね」 入ってみれば更にそのとろみ加減は明らかだった。 七海は背中を赤司の胸に預けて、腕を出してみる。 とろみのある湯が文字通り肌を滑っていく感触に感動した。 「もう見るからに肌に良さそうだよね」 「それならマッサージしてみるかい?」 言うが早いか、赤司が手のひらで七海の腕を揉みほぐしてくれる。 力加減が丁度いい。 赤司によれば、「こういう使用法も出来ると書いてあったよ」ということだ。 言われてみればそのような説明書きがあった気がする。 七海は赤司の腕を撫でた。 しっかり筋肉がついていてギリシャ彫刻みたいだ。 腕だけじゃなく、シックスパックな腹筋とかも。 「私もしてあげるね」 「いや、いいよ。お返しなら後でゆっくりして貰うから」 「ううん!今!したいなぁ!」 「絶対は僕だ」 「それずるいよ征くん!!」 もちろん絶対は赤司だ。 入浴後、七海はベッドでお返しをかねてあんあん鳴かされた。 |