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・内容・
遊戯王:時間軸不明(遊戯独白)




『ゆめ』


夢を見たんだ。君と共に学校へ通う、そんなありきたりな夢を。

君とボクは兄弟なのかな?朝、寝坊しかけたボクを起こしてくれて、じいちゃんたちとご飯を食べてさ、学校に行く支度を済ませる一緒に家を出て、いろんな話をしながらバス停に向かってたんだ。

途中で杏子と会って、そここから三人でお喋りしてたらサラリーマンのおじさんにすっごい睨まれてね。ちょっとびくびくしちゃった。楽しくってついつい会話が弾んじゃったんだ、しょうがないよね。

それでね、定刻通りに来たバスに乗り込もうとしたら、今度は城之内君と本田君が駆け込み乗車してきたんだ。二人とも無理やりバスを止めて乗り込んできたからさ、危ないってバスの運転手の人に注意されたけど、みんな顔を見合わせて笑ってちゃった。

バスを降りて学校へ向かう途中、徒歩通学の獏良君と鉢合わせたんだ。でね、彼の後ろに誰が居たと思う?
そこに居たのはなんとバクラ君!彼も獏良君と兄弟なのかな?凄く仲がよさそうって感じじゃないけど、君に挑発していたバクラ君を名前を呼ぶだけで止めちゃったんだ。あのバクラ君をだよ。ちょっと笑えるよね。
ごめんね、って謝ってくれた獏良君がちょっとだけ怖かったのは内緒。

クラスはなんとみんな同じでさ、騒がしいのなんのって。特に城之内くんが。
元気よく挨拶しながら教室に入るとね、先に登校してた御伽君が挨拶してくれたんだ。たださ、御伽君の机の上にはなんと勉強道具があってね、なんで勉強してるのかって聞くと今日は英語の小テストの日だよなんて言われてさ、逆に驚かれちゃった。
小テストなんて覚えてなかったのはボクと城之内君、それに本田君だけで、なんで驚いてるんだって笑われちゃったけど、二人ともだけどボクもそれどころじゃなくて大慌てで勉強し始めたんだ。焼け石に水ってわかっててもし書きゃまずいもの。
でもね、君は知ってたみたいなんだ。聞いていないボクが悪い、なんて言われたからちょっとムッとなってキミが家で言ってくれたら勉強してたよって言ったらキミなんて言ったと思う?「言わなかったか?」何てとぼけるんだ。笑ってたから絶対わざとだよね。君ってちょっと意地悪なところがあるからさ。

小テストはね、ボクなりに頑張ったと思うよ。何もしない時よりは少しましだったから。でも、一般的に言えばボロボロ。解答欄を埋められたところの方が少なかった。
授業終わりにそのことをぼやけば、やっぱり君は笑ってた。

英語以降の授業はいつも通り全然面白くなくって、先生の言葉も呪文にしか聞こえなくてさ、ボクはいつの間にか寝ちゃってた。ちなみに城之内君と本田君も。
でも、君はずっと真剣に授業を受けていたよ。
意外だよね。こういったらあれだけど、君って見た目と違って凄く真面目だよね。見た目と違って。
昼休みにみんなの前で力説したら、城之内君たちは同意してくれたし、杏子はちょっと困った笑いを浮かべてたけど否定しなかった。
君だけ不服そうにパンにかぶりついてたけど、それがちょっとだけかわいいなんて思ったのは内緒。

午後の授業も睡魔と格闘して何とか一日を乗り切ったら、みんな揃って遊んだんだ。いつも行っているゲームセンターでね。
君はM&Wの大会でよく優勝してるからか、やたら目立って人に絡まれるんだけど、その度に返り討ちにしてたよ。去り際の挑戦者をからかうのはいつもバクラ君で、君はそれをちょっと面白そうに見てるんだ。なんだかんだいって君とバクラ君って仲がいいんだよ。
僕は城之内君たちと並んでUFSキャッチャーしながら杏子のほしそうなものを取ろうとするんだけど、これがなかなか上手くいかない。最後のお金で何とかとれたけど、それより前に杏子が自分で取っちゃってたから結局渡せなかった。ちょっと意気地がないよね。

散々騒いじゃったからお店の人に静かにって注意されちゃったけど、みんな笑ってた。君もみんなの中で笑ってた。

ゲームセンターから出ると、獏良君たち城之内君と本田君、御伽君と杏子と順に別れて、最後はやっぱり朝と同じ二人っきり。暗くなる前に家について、でもお喋りは尽きなくて。
遊んでいない時間が凄く惜しかったんだ、ボク。ご飯を食べる時間もお風呂に入る時間ももったいないって思っちゃうほど。
君は宿題をしないととか勉強するべきだとか言うけど、ボクが遊びたいって言ったら迷うことなく一緒にいてくれたんだ。やっぱり君はボクに甘いよね。そこに甘えてるボクもボクだけど。

深夜の12時過ぎたあたりでやっと二人ともベットに入って就寝。それでも最後の最後までしゃべって、結局寝たのは1時過ぎた頃。睡魔に負けて瞳を閉じて、それで終わった。そこで目が覚めたから。


なんて平凡で面白みのない夢なんだって笑う人がいるかもしれないけど、これはボクがずっと望んでいた日常で、夢でもすごくうれしかった。
別に兄弟じゃなくてもいいんだ。みんなの中に君がいて、ボクもいて、笑っていられるそんな日々がほしかったんだ。いや、今でも欲しいと思っている。願ってもかなわないってわかってても、ね。

ねえ、次に君と出会えるのは何時になるんだろう。君はボクの事を、ボクは君の事を覚えているだろうか。ううん、覚えていなくてもいい。ただ君と、同じ時間を過ごせるとことを、今度こそ一緒に居られることを、心の底から願っている。
その時まで、待っててほしいな。もう一人のボク。






時間軸は多分本編後かな。時期についてはあんまり深く考えてません。
いつでもいいので王様の居る日常を表くんが望んでくれてたらいいなって思った妄想物です。



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