[君に恋して](1/1)



私は気づいた。
総悟君が学校に通っていないことを。
それなのに私は学校に通っている。

こんな子を家に一人置いておくのは危険すぎる…っ!!


「総悟君、学校来る?」

「学校?」

「うん、勉強するところなんだけど…まあ来なくても別にいいんだけどね。面倒くさいだけだから」

「美香は行ってるんですかィ?」

「私は行ってるよ。総悟君が来るなら先生にお願いしとくけど…」


校長先生か副校長にお願いしたらオーケーしてくれるだろう。
私だって総悟君とずっと同じ場所にいたいし。
総悟君がこの世界を知らないなら色々教えてあげたいしね。


「どうする?嫌なら来なくてもいいんだよ?」

「…そこって男もいるんですかィ?」

「もちろん」

「じゃあ行きまさァ」

「え?男がいるから来るの?」


まさかの総悟君!男好きだったり!?
そういう腐向けなかんじな訳!?


「他の奴が美香に近づくのが許せないだけでィ」

「え…?」


マジで!?
それは自惚れてもいいの?
私を護ってくれるって言ってもらってるようにしか聞こえないよっ!!


「か、勘違いしないでくだせェ…別にお前が姉上に似てるからなだけで…」

「あ、そっか…そうだよね…。別に私なんかどーでもいいんだよね…」


結構間にうける奴だから。
冗談でもそういうことはよしてほしいんですね。


「ま、まあ…美香も嫌いじゃありやせんぜ」

「本当に?」

「うるせェ」


今まで恋なんてしたことなかった。
恋がどういうものか知りたかった。
それを今…知ることが出来た。


*******


私は総悟君が好きだ。
美少年なだけじゃなくて実はツンデレだったり優しかったり腹黒かったり…

俺は美香が好きだ。
姉上に似てるからなだけじゃなくて本当は女らしかったり優しかったり馬鹿だったり…

だから…
君が好きだ。


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