ぴちちちち、という小鳥たちの声で目覚めた日曜の朝。今日は私も旦那も仕事が休みでお家でゆっくりデートの日。寒いのか二人分の掛け布団を独り占めして布団の隅で寝ている旦那に丁寧に布団をかけ直しリビングへ向かった。フローリングの床はとても冷たく、小走りでこたつと暖房をつけ、朝食作りに取りかかった。トーストが焼ける頃に旦那も目覚めるだろう、そして温かいお茶を一口飲んでご飯を一緒に食べるんだ。休日のいつものパターンを想像しながら調理を進める。ごくごくありきたりな日々がこんなにも幸せだったなんて、知らなかった。それを教えてくれたのはもちろん旦那である。チン、とトースターが鳴った。そしてしばらくすると寝坊助の旦那が起きてきた。
「おはよ」
「・・・はよ」
まだ半分夢の中なのか、おぼつかない足取りでこたつに入った。ご飯はテーブルで食べると決めたのに、起きてからこたつに直行するクセは中々直らない。ま、今日は休みだから許してあげよう。こたつの上に朝食を置き、旦那と向かい合わせにこたつに入る。
「昨日ちゃんと渇かさなかったから寝癖すごいよ」
「どーせ外でねーんだからいいんでさぁ」
仕事(サボリ時)の時と変わらない口調だけど、少し甘えを含んだ声で話す旦那が凄く好き。ふたりきりの時はやっぱり甘い。いつもと同じくお茶を一口飲み、いただきますと手を合わせた。土方さんの愚痴をうだうだ話し、一区切りついたところでん?と首をかしげた。目線の先は花だ。
「花、変えた?」
「うん。ビオラ、って花。まあパンジーと思ってくれたらいいや」
「ふーん。かわいいな」
寝起きの旦那は素直だ。微笑する旦那に毎度毎度照れる。自分に対しての発言じゃないと分かっているけど、照れるのだ。自分の顔がどれだけイケメンなのか知っているのかコイツは。
「なあ、名前」
「なに?」
「俺さぁ・・・



I wanna...

素直すぎるのも困る。ゆでだこになった私を見てまた笑う旦那はすっかり目が覚めていたようだ。


俺さぁ、名前と俺の子供が欲しいんだけど









「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -