「おいコラてめぇまた何かやらかしただろ」


面倒くさいクラス委員の名字名前。俺を見ては何かと怒鳴ってくる奴。クラス委員の仕事だからなんて言ってるけど実際のところはどうなんだろうか、少しでも期待してしまう自分が憎たらしい。
俺は成績のことやらなにやらで職員室に呼び出されていた。まあ別に気にするほどのことでもないしいつものことだから。


「坂田ぁ、お前この成績どうにかしないとやばいぞ死ぬぞ。大学行けねぇぞ」
「生徒に死ぬぞとか言っていいのか」
「そんなチンチクリンな頭してるからいけねェんだよ、ほらさっさとストレートに戻せ、そして髪を黒にしろー」
「いやちげェし、色は元々だし俺天パだから仕方ないから。いくらストパーかけたって戻らねェんだよ俺の髪の毛は!できるんならどうにかしてくれよ」


「失礼しまーす」声と共に入ってきた女はうるさい女でもう一人のクラス委員のヅラと一緒だった。 どさどさと机の上に置かれる紙の束とノート。
ああなんだ、雑用か。クラス委員も大変だなこんな雑用押し付けられて


「ノート運び終わりました」
「お、丁度いいところに来た。お前らもなんとか言ってやれよこいつに髪の毛のこと」
「オイ、なんで俺はダメでなんでヅラはいいんだよ。切らなくていいのかよとらなくていいのかよ」
「とれません」


ヅラの横でノートの数を数える名字に視線を移した教師。


「おい名字もなんとか言ってやれ」
「…?、ああそいつの」


なんだどうせ切れとか刈れとか染めろとか言われんだろ。染めねーけどな刈らねーけどな切らねーけどな、切れはヅラに言えってんだ。


「私は嫌いじゃないですよ、その色とモジャモジャ。どこにいるかすぐに分かるし目印みたいでいいじゃないですか」
「え゛、名字そういう奴だったのか」
「どういう奴だと思ってるの!?」


じゃあ俺は染めないし切らないし刈らない 絶対に。




銀色


君の視界に入りやすくなるから




生徒坂田やっちまった


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