短編たち | ナノ


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「あ、志摩」

「!?は?片瀬!?なんで!?」

「はは、ビビりすぎじゃね」

笑う片瀬すげーかわいい。
なにときめくんだけど恋なんだけど

じゃなくて、なんで片瀬が俺の巣である社会科準備室にいるんだよ
しかも相原はいなくて、

つまり、部屋で二人きりってやつだ。
待って、すげぇエロくね?なにそれ。

ばくばくと心臓が騒ぎ出した。

げろはきそうなくらい緊張する。


「志摩がよくここにくるってほんとだったんだな」

「え、あー、うん。住んでる」

「はは、住んでんの?」

あー無理。無理無理。
片瀬すげーかっこいい
笑うのとかむり、かわいい

写真撮りたい、そんでオカズにしたい

「片瀬は、なんで、」

「俺?俺はほら、相原先生が部活の顧問だから」

「あ、そっか、バスケ部」

そうだった。
じゃあ相原に会いに来たのか

うわぁ、それいやだな。
なにいってんのって話だけどモヤモヤする。
でも好きなんてそんなもんかな。

片瀬の座ってるソファからちょっと離れたところに俺の定位置がある。
相原の仕事机のすぐ横にある一組の机と椅子が俺の定位置。

とりあえず心を落ち着かせようと定位置に座ってみた。うん、意味ねぇ。ドキドキバクバクうるさい。

部屋を物色しはじめた片瀬を、それとなくチラチラ伺う。

180あるんだろうな、
黒髪かっこいいな、

あんだけ黒いと陽に透けても黒そう。
顔はまだ、そんなじっくり見れない。

あぁ無理ほんと無理。かっこいい。


物心ついた時から恋愛対象は男だったけど、どんなのがタイプかっていったらシュッとした硬派なイケメンが多い気がする。


つまり面食いなんだよね俺


( 相原さんきゅ)

バスケ部顧問とかやっちゃってくれてありがと相原





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