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「は?奏哉なにいってんの?」

俺の言葉に対する 奏架の反応はコレ。

「なにって、俺は、 奏架の言ってることがああいう風に思ったからそういっただけ。」
「だからって!私は奏哉にキャッチャーやめてなんて頼んでない!」
「頼んでなくても俺はそう思った!だからそうするっていってんの!」
「だったら余計なお世話!
そんなことしてほしくない!」
「は?この期に及んでそんなこと言うわけ
あと勘違いしてるみたいだからいうけど、別に 奏架の為じゃないし。
俺が がキャッチャー続けることによって毎日毎日 奏架のしけた顔みたくないだけだから。」
「なに!?逆ギレ?!
それにしけた顔何て、するかどうかわかんないじゃん!
決めつけないでよ!」
「今そんな顔しそうになってるからいってんだろ!」
「…」


「でも!そうだったとしても

奏哉にはキャッチャーやめてほしくないんだもん」


少し黙ったあとボソッと呟いたのが聞こえた。


「俺も奏架が野球やめてほしくない」

「それは無理。決めたことだから。」

「じゃあ俺がキャッチャーやめるのも決めたことだから。」

「そんなの鳴に会わす顔なくなる。」

さっきまでとはうってかわってたんたん、と話を進める。

「鳴は今関係ないから。
俺たち双子の話。

とにかく、 奏架がやめるにしてもなんにしても
俺はキャッチャーやめる。
じゃ。急に来て騒いでごめん」







奏架にいったことは全部本心。
キャッチャーもやめる。
こんなこと鳴や監督に言ったら絶対反対されるし
バカなことしてるって思われると思う。
でもずっと一緒に野球してきて性別が違うって理由だけで
あいつだけが我慢するなんておかしい。
少しズルイかもしれないけど俺はポジションを変えて
あいつの気持ちを少しでも軽くしたいから。
俺はポジションを変えるってことであいつの気持ちを軽くする。
それくらいしかできないけどこれが俺にできる精一杯だとおもうから。



(別に奏架の為 じゃないし。)


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