14


心「さあ?で、肉は足りると思う?」
クスクス笑っている。

魂「大丈夫だろ。結構多めに買ってきたつもりだぞ」
心「じゃあ大丈夫だな」


魂「シルバー、獅子唐買ってきてやったぞ」
ドアを開けて家に入る。

銀「買ってきてくれたのか?」
嬉しそう。

魂「ああ。これでいいだろ」
シルバーに獅子唐の袋を押し付ける。

銀「やったー」
押し付けられた獅子唐を受け取る。

魂「ハート、肉焼くんだったよな?俺も手伝う」
心「ああ。野菜も一緒に焼こうぜ」
ホットプレートを用意する。

魂「そうだな。取ってくる」
まっすぐキッチンへ行く。

銀「ほんと、よく働くな」
2人を見つめる。

響「おかえり。もう焼くの?」
リビングに入ってきた。
しかし手伝う気はなさそう。

心「ソウルがお腹減ったんだって」
肉を焼き始めている。

響「ふーん…」
ソファーに座って二人を眺める。

心「誰かご飯ついで」
響「…うん、いいよ」
のんびりソファーから立ち上がる。

心「ソウル、皿を用意して」
焼けた肉から焦げないように避けていく。

魂「ああ」
キッチンへ皿を取りに行く。

心「ついでに冷蔵庫からタレもとってくれるか?」
シルバーは箸とかを用意。

魂「わかった」
皿とタレを持って戻ってくる。

響「はい、ご飯入れたよ」
テーブルに並べていく。
食器の場所はシルバーに聞いた。

心「ありがと。このぐらいでいいだろ。あとは各自で焼いて」
自分の分を皿に取る。

響「はーい」
魂「お前も座れよ」

心「いただきまーす」
席について食べ始める。

魂「ん、美味い…」
ちょっと嬉しそうに肉を頬張る。

心「たまには肉を食わねぇとな」
こちらも嬉しそう。

魂「そうだな。結構久しぶりだったな」
心「そうだよな〜。特にソウルは野宿してたんだからそんなに肉を食う機会無かったんじゃないのか?」
魂「ああ、魚なら釣れたが…ほとんど肉は食ってねぇ」
心「山に入って狩りをするわけにもいかねぇよな」
クスクス笑っている。

魂「そこまでして肉食いたくねぇ」
つられて笑う。

銀「(楽しそうに会話してるな〜)」
2人を横目で見ながら獅子唐をつまむ。

魂「(あれ本当に美味いのか…?)」
それに気付いて横目でシルバーを見る。

銀「……」
辛いはずの物を平然と食べ続けてる。

魂「(やっぱりわからねぇ)」
肩をすくめて視線をそらす。

心「うまーい」
肉でご飯を巻いたりして食べている。

響「ソウル、野菜も取ってよ」
皿へ勝手にもやしを盛る。

心「つけ焼きしよ〜」
先に肉にタレをつけてから焼く。

響「あ、ソウルが乗せたの焼けてるよ」
魂「おい…」
ソウルの皿の上に山ができてきた。

心「……」
ソウルの皿から取ろうか迷っている。

響「あ、あとこれも――」
魂「もういらねぇ!勝手にのせるな!」
さらに肉を追加しようとしたヒビキの手を止める。

心「よし、決めた」
迷った末、ソウルの皿ごと持って行く。

魂「!?」

心「すごい盛ってある〜」
代わりに自分の空の皿を渡す。

魂「(まあいいか…)」
受け取った皿に少し取る。

銀「怒らないんだな」
ソウルを見て呟く。

響「あげる。もう僕はお腹きついから」
今度は自分の皿から移す。

魂「食えないなら取るな…!」

心「……」
口いっぱいに野菜や肉を頬張っている。

魂「ハート、もっと落ち着いて食べろ…!喉に詰まるぞ」

心「…………っん、何?」
飲み込んだ。
ソウルの言うことは聞こえてなかったらしい。

魂「……あんまり食べ物を口に詰め込むな。喉に詰まるぞ」
心「安心しろ。餅以外詰まらせたことはない」
要は詰まったことがあると…。

魂「…言い訳にならねぇよ」


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