124 響「完全に呂律回ってないよ。君って凄くお酒に弱いんだね」 魂「ろれつ回ってにゃくらい!弱いゆうなヒビキ。このくりゃい問題にぇって」 銀「正反対だな、ハートと」 心「おっもしれ〜。ソウル、ジュース飲むか?」 もちろん酎ハイ。 魂「ジュース…飲む」 疑いもなく一気に飲む。 魂「ん〜、にゃんかふらっふらしてきたじょ…?ヒビキ…」 ヒビキの方に倒れかかって泣き始める。 魂「はーとはいつもおれのゆーこときかにゃ…ひとりはらめらってなんともなんともゆうちぇるにょに…」 響「しかも泣き上戸?」 涙をぽたぽたヒビキの服にこぼしてる。 心「……………」 必死に笑いをこらえている。 銀「泣き上戸とは…意外だな。しかも愚痴がハート関係とは」 響「頭の中ハートですから、他に愚痴ることもないんじゃないですか?」 魂「あははっ!」 突然ヒビキから離れて笑い始める。 魂「ちが…はーとはわりゅくないっ…おもしりょ…ははは!おれがらめなじゃ、ばかばっかぁ…あははははは!」 銀「落ち着こうな、ソウル」 口をふさぐ。 響「今度は笑い上戸…そのお酒、度数いくつ?」 心「ん〜……9ぐらいかな?」 響「いきなりそんな強いの…?それにしても弱すぎだよ、ソウル」 心「俺がこのぐらいの度数の物を好んで飲むからかな。まぁ、大抵はビールや度数の低い酎ハイだけど」 ソウルの飲みかけを飲む。 魂「んごっ、むぐぐ…」 シルバーの手から逃れようともがく。 銀「大人しくしろって……」 魂「ふが…あははっ!」 シルバーの腕をすり抜け、ハートに寄っていく。 魂「ははっ…えへへ。はーと、はーと」 にっこり笑って飛び付く。 小さい子どもみたい。 心「珍し〜。どうした、ソウル」 酎ハイ片手に受け止める。 銀「凄まじい豹変ぶり…」 銀「やたら素直にもなるな」 ソウルの観察レポート作成中。 魂「んん〜…はーと、きらいか?らめか?けどおれはしゅきなんりゃ…」 不安そうに眉を下げて、ハートを見上げる。 響「たぶん、何で言うことを聞いてくれないのかって言いたいんだと思うよ。ハート」 心「……反動かな?点滴に繋がれてるわけでもない、行動を制限されてるわけでもない。やっと一人で動けるんだって思うとつい……」 へへっと笑う。 魂「らめっ!つい、りゃない!」 グーで軽くお腹にパンチする。 心「ふふっ、ゴメンて。けど…制御利かないんだよな、何故か」 ソウルの頭を撫でる。 魂「らめ、ぜったい…ぜったい。またあんりゃこと…いや。いや、いや、いや」 また涙をこぼしながら首を振る。 魂「いや……らめっ、らよ…はーと…」 スイッチが切れたように、その場で眠り込んでしまう。 心「…………」 寝てしまったソウルを抱きしめる。 銀「ツンケンしてるけど、1番心配…というより怖がってるのはソウルだよな」 響「そうですね…怯えているというか、失えないって感じですね。…だからハート。少しは言うことちゃんと聞いてあげなよ」 心「…………努力する」 目を合わさない。 銀「ソウルの寿命が縮まりそう」 響「……僕の目を見て言ってくれる?」 怒りのこもった笑み。 心「(ひーっ!!)ど、努力しますっ」 逃げ腰。 響「…それ、口だけにならなきゃいいけど。とにかくさ、そいつを追い詰めてんのは自分だって自覚しなよ」 食器を下げようと立ち上がる。 心「……ふん、分かってるさ」 不機嫌そうな泣きそうな微妙な表情。 back | next |