【まどマギパロ拓二】
「見る影もねぇな、輝二」
 醜い姿になった、かつては美しかった思い人に向けて、俺は声をかける。返ってきたのは手厳しい攻撃。槍で弾いて向き直る。お前が恋に溺れた人魚姫なら、俺は何もできなかった人魚姫の姉か。
「バカだな。だから輝一じゃなくて、俺にしとけって言ったのに」
 輝二の動きが止まる。
「叶うなら俺が、お前の王子になりたかった」
 剣が降ろされる。醜悪なその姿に、人間の輝二の姿が重なった気がする。愛しい愛しい、俺の初恋の人。
「俺だったら絶対にお前を泣かせはしなかった。絶望なんてさせなかった」
 全ては遅すぎたけど。うっすら見える輝二の表情が、くしゃりと歪む。
 建て直した協会で、二人で幸せにくらしたかった。そう思えるくらいお前を愛していた。今もこれからもずっと。もう全ては遅いけど。
 輝二の藍色から涙が落ちる。あぁ、綺麗だな。
 俺は、お前を殺す。でも一人では逝かせない。俺もお前と一緒に神の元へ逝こう。神なんて信じちゃいないけどさ。
「ひとりぼっちは、寂しいもんなぁ」
 槍を構える。輝二の唇が「ありがとう」と動いた気がした。ははっ、その一言だけで十分だ。
「愛してるぜ、輝二。誰よりも、なによりも」
 言葉とともに、魔力を解放した。閃光が走る。光が俺たちを覆った。

(なぁ、拓也。お前に恋をしていたら、俺は幸せになれただろうか?)
杏子拓也略してたくあん≠ニさやか輝二。そんなまどマギパロ



【拓二】トン、と背が固く冷たいものにくっつく。逃げ場を探して横に身を捩ろうとすると、バンとサイドを腕で塞がれる。逃げ場なんてもうなかった。「つーかまえた」ぐっと、互いの吐息を感じるぐらいの至近距離まで迫る緋。逃がさないとでも言いたげに、密着してくる身体。俺よりも高い体温が、心拍数を一気に引き上げる。いつもと違うその真剣な顔に、カッと顔が熱くなった気がした。唇が触れ合う数センチ。拓也はふっと笑った。「こんなんで赤くなっちゃうのか。可愛いな」あぁ、死にたい。そう思った瞬間、唇を塞がれた。
鬼畜というか意地悪拓也うめぇ


【二一】かつてはとても遠かった存在が、こんなに近くにいる。じゃれるように唇や頬、そして首筋に唇を寄せてくる片割れの動きがとてもこそばゆい。子犬みたいな動作に思わず小さく笑うと、輝二は困ったような顔をして俺を思いっきり抱きしめる。首筋に埋められた顔からはぼそりと「それ以上可愛い顔するなよ、優しくできなくなるだろ」と、熱を持った声。お前になら酷くされても構わないのにな。「ごめんごめん」また小さく笑って、かけられる体重のままに視界は反転した。
初書き二一。フォロワーさんからのリク

【拓二】「何か、隠してるだろ?」夜空の瞳が真っ直ぐ俺の目を見る。俺は笑って「別に」と言ってみるが「隠しているだろ」と再度尋ねられる。疑問符が消えた。やっぱり誤魔化しきれないか。その濃紺から目を逸らし、代わりに強く抱きしめた。「これで有耶無耶になるとでも?」「やっぱそうですよねー」
隠し事はご想像にお任せ

【純二】その綺麗な瞳をずっと見ていられない。目を逸らして、失敗したと思った。輝二が寂しそうな顔をしたからだ。「なんで目を逸らす?」消え入りそうな声で言われて良心が痛んだ。「……綺麗すぎて直視できないんだって」そういうと真っ赤になって、今度は輝二がそっぽを向いた。あー、なんか幸せ。
純二に飢えてるフォロワーさんのために

【拓一】「輝一」と名を呼ばれて手招きさた。何の疑問も持たずに近づき「なに?」と聞いた瞬間、腕を引かれて抱きしめられた。当然びっくりして、拓也の腕の中でもがく。そんな俺に拓也は「なんか今、すげぇお前のこと抱き締めたいんだ。だめか?」と耳元で囁いてきた。……断れるわけないじゃないか。
甘い拓也の練習

【拓也+双子】背中にとすんと衝撃があった。見ると輝二が俺の背に頭をくっつけてうとうとしていた。「眠いのか?」「んー……」そういえばもう昼寝の時間だったな。小さな体を抱え上げ右足の上に乗せると、輝二は胸に顔をうずめてうとうとし始める。するとまた背中に小さな衝撃。今度は輝一だ。
「あれ?こーじはねちゃったの?」猫のぬいぐるみを引きずりながら、輝一は輝二の顔を覗き込む。輝二は今にも眠りそうな目で輝一に尋ねる「こーいちもねる?」「こーじがねるなら」言うや否や、輝一は左足に乗る。流石双子。眠りに付くタイミングまで一緒だ。まぁ、可愛いからいいんだけど。
高校生拓也と、その親戚の幼稚園手前の双子っていう年齢差パロ

【双子】「もしも母さん達が離婚してなければ、一緒の布団で寝るのも当たり前だったのかな?」布団の中で絡めた指を弄びながら、輝一は呟く。そうかもしれないとは言わなかった。そうなった時の未来なんて俺たちは永久に知る事なんてできないから。輝一にもっと寄り添い、互いの額をくっつける。
「でも、今こうすることができる」過ぎた過去を「もしも」にすり替えるよりも、今こうして一緒に入れる結果を大事にしたい。「輝二らしいね」そうだろうか? へにゃりと笑う輝一の額に唇を寄せると、「くすぐったい」とやり返してきた。額に瞼に頬に唇にお互いの体温を感じられる今が、俺は幸せだ。
ホモ百合双子


【拓拓♀】ふわふわ揺れるそれがすごく際どい。「なぁ、拓海」「なに?」振り返ったら、短いそれが靡く。やばい、今見えそうだった。「……スカート、短くないか?」「んー? そう?」「そう」もう少し長くしろ。
そう言っても拓海は首を傾げて「なんで?」と問う。こいつ、危なっかしい。「パンツ見えるからだよ」瞬間に、拓海はスカートの裾を押さえる。「――っ! どこみてんだ馬鹿兄貴!」 食らったのはまさかのグーパンチ。
拓也双子設定

【二拓♀】「ほんとお前は」「ははっ、悪いわる…痛たぁ!」笑って誤魔化そうとしたら傷口に消毒ガーゼを強く押し付けられた。「少しは反省しろ」「はーい」そう言いつつ手当てをしてくれるから優しいよな。そう言ったら頬をつねられる「いひゃい」「構ってほしいんだったらそう言え、馬鹿」「ふぁい」
ほのぼの

【拓二】拓也はたまに、俺を見て辛そうな顔をする。理由なんて想像がつかない。拓也の頬に触れる。すると拓也はまた顔を歪めて「あんま可愛いことすんなよ」と抱きしめてくる「これ以上お前を好きになったらおかしくなりそうだからな」「……その言葉、そのままお前に返してやる」無駄に心配しただろう
心配損
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