それを確認してから、ブリッツは向かいに座るメルキューレに視線を向ける。本日、皆の溜まり場となっているこの喫茶店に十闘士たちを集めたのは他でもないメルキューレだった。
 彼は細く息を吐くと、口を開いた。
「……これを見てほしい」
 静かな言葉と裏腹に、バン! と勢いよく机に叩きつけられたのは、文字の羅列が描かれた紙の束だ。
「これ、何なの?」
 ラーナはそれを取ると、ぺらりぺらりと紙の束をめくる。文字を読む気は皆無らしい。
「今まで俺達が回収したデジモンの情報をまとめたものだ。昨日直樹に作らせた」
 ラーナが放り出したそれをよくよくみたら、何処に出現したか誰が捕まえたかまでまとめてある。これを一日で作らされた直樹に、メルキューレ以外は同情の念を送った。
「で、これがどうしたんだよ?」
 アグニの言葉にメルキューレの眉間に皺が寄る。どうやらお怒りのようだ。
「一昨日、エンジェウーモンからとある通達が来た」
 その言葉に、全員押し黙る。
 オファニモンの生まれ変わりであるプロットモンは、今や成長してエンジェウーモンになった。彼女が、彼ら十闘士を人間界に送った張本人だ。そして彼らが人間界で暮らせるのも、大半が彼女のおかげである。その彼女が通達を送るなんてどういうことだろう。なんて言う能天気な者はいなかった。
「要約するとこうだ……お前ら仕事しろ=v
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