忠誠とポリアンサ
騎士は主と城下へ
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騎士は主と城下へ


リカシア王国は太陽が高い時間帯は暑い。近隣国で唯一四季のあるリカシア王国は旅行者が多い。そして、リカシア王国の民で旅行者を狙った犯罪は絶えない。そんな時借り出されるのは出勤の騎士だけではない。休日を割いてでも出動するのだ。


「騎士長、そちらに一人!」

「ああ、今捕まえた」

「奪ったものを返せばこちらは何もしません。あなたがしらばくれるならそれ相応の措置を取らせていただきます」

「わ、悪かったよ」


男が袋を渡した瞬間、ナイフを取り出した。ルーウェンは男の手首を掴み腹を膝で蹴る。が、手首は掴んだままだ。


「抵抗して余計な仕事を増やさないでください」

「……」

「返事は?」

「はい」

「ルーウェン、大丈夫か?」

「大丈夫です」


帰るか、ミリギアスは言う。ルーウェンも賛同し、戻ろうとした。


「あ、騎士長」

「どうした」

「少し、寄り道をしていいですか?」


ミリギアスは少し考えて許可をした。


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