夢見た景色
It suddenly
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それは突然だった


有り得ること


考えていなかったわけじゃない


ただ、無視していただけ


嫌な自分を思い出すから





It suddenly






日曜日、ヒサトに連れられたあたしは沢田たちと街に来ていた。不機嫌、と顔には出さないけど少し距離を置いている。



「……」



思い思いに行きたい場所、したいことを言っているのを見ていた。



「あ、姫昔は行きたいとこある?」

「…………無い。この辺、あまり来ないし」



そう言って足を止める。居心地悪い。そう思った。



「あたしは遠目に見とくから、遊んで来たら?」

「……来い」



ハヤトが腕を掴み、山本たちの方へ引き摺る。



「おい」



合流して、獄寺は言った。



「普通の遊びくらいてめーもやれ」



意味が分からなかった。だけど、不器用ながらの優しさなんだと感じた。

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